「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは隔週木曜に掲載されます。

2026年10月1日

匿流に気をつけて!

▼Q 高校生が闇バイトをして逮捕されたニュースを見ました。高校生の子がいるので心配です。

▼A 交流サイト(SNS)を通じて闇バイトに巻き込まれる高校生が増えています。

普通のアルバイト募集を装い、個人情報を伝えた途端に豹変(ひょうへん)し「犯罪者として捕まる」「身内に危害を加える」などと脅す手口が典型的です。お子さんにも教えてあげてください。

従来型の暴力団は、組の名前や構成員を表に出していました。闇バイトの背後には匿名・流動型犯罪グループ(匿流)がいます。上に指示役がいて、収益は指示役に流れます。巧妙に役割分担され、グループ内でも誰が指示役か分かりません(匿名性)。グループのメンバーも、犯罪ごとに入れ替わります(流動性)。

指示役は海外など安全な場所から指示を出すことが多く、実行役は「使い捨て」にされます。捕まるリスクが高い上、重い刑が科されます。千葉地裁は2025年、実行役に懲役16年の判決を言い渡しました。

もし闇バイトや匿流に関わって脅されても、言うことは聞かず、警察や弁護士に相談してください。不特定多数の若者から実行役を集めるのが匿流の狙いです。警察や弁護士に相談した人を深追いするとは考えにくいです。今月17日には福岡、北九州、久留米の各市役所で警察、暴追センター、弁護士による暴力被害集中相談会が開かれます。電話でも相談できます。詳しくは県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 10月1日分掲載(山根大輝)

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