「ほう!な話」

2019年5月15日

成績表書き換え 親に迫られ

▼Q 勤めている小学校で、ある保護者が担任の先生に連日会いに来て「子どもの成績表に不満がある」と書き換えを求めています。先生が対応で疲れていて、授業に支障が出ないか心配です。

▼A 学校や学校長(先生)は、教育を行う上で広い裁量を持っています。体罰や暴言など「指導方法が著しく不合理であることが明白な場合」などを除き、成績表の様式の選択、評価、記載内容について、先生は自分の考えで判断し、行動することができます。単に不満があるという理由だけでは、書き換え要求に応じる必要はありません。学校は「できません」と明確に断った方がいいでしょう。

学校では、体罰やいじめ、事故や差別などさまざまな問題が発生します。学校の先生が主に対応されていますが、時間的、精神的に負担が大きいこともあるでしょう。早い段階で法律的側面から問題を分析し対応すれば、早期に解決できることも多いのです。

先生は教育の専門家ですが、法律の専門家ではありません。法律に詳しく、子どもの権利や児童福祉についてもよく理解している専門家が早めに関わった方が、子どもはもちろんのこと、学校にとっても保護者にとっても望ましい状態に落ち着く場合があります。

方策の一つとして、教育問題に精通した弁護士を学校や教育委員会に配置する「スクールロイヤー制度」があります。文部科学省は一部の地域で試験的に導入を始めています。今後、制度が広まることが期待されます。

西日本新聞 5月15日分掲載(吉田俊介)

目次