「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは水曜日朝刊に掲載されます。

2024年3月27日

ホストクラブから100万円の請求

▼Q 友人に誘われてホストクラブに行きました。ホストらが勝手に高いシャンパンを注文し、代金100万円を請求されました。お金がないと言うと、消費者金融から50万円を借りさせられました。残りの50万円を払うために、風俗店で働け、体を売れと言われています。どうしたらいいのでしょうか。

▼A 悪質なホストクラブに行ってしまったようですね。あなたが注文したシャンパンでないなら、飲食物の提供契約は成立していませんから代金の支払い義務はありません。もちろん、性風俗や売春などをする必要もありません。

そもそも許可なしに職業紹介すること自体が職業安定法で禁止されています。仕事を強要したり性風俗業を紹介したりした場合には、特に重い罰則があります。さらに、売春のあっせんは売春防止法違反です。すぐに警察に相談してください。

一方で、消費者金融業者に対しては、借り入れの契約者であるあなたに返済義務があります。返済が困難な場合は、任意整理や自己破産といった債務整理手続きをとることが必要かもしれません。厳しい選択かもしれませんが、意に反して風俗店で働くことであなたの尊厳を犠牲にするより、債務整理をする方がより適切な選択肢だと思います。

悪質ホストクラブの被害は社会問題化しており、厚生労働省や警察も対策に乗り出しています。厚生労働省のホームページに、Q&Aや相談窓口が紹介されています。福岡県弁護士会でも、悪質ホストクラブ関係の法律相談にも対応しています。ナビダイヤル= (0570)783552(なやみここに)=で予約してください。

西日本新聞 3月27日分掲載(陣内(じんのうち)隆太)

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