「ほう!な話」

2019年4月17日

保護者の過度な要求にどう対応?

▼Q 中学教師です。学校の外で生徒同士のけんかがあり、けがをした生徒の保護者から、学校、加害者側、被害者側の3者で賠償金支払いも含めた話し合いを持ちたいと、連日、長時間にわたり求められています。学校に落ち度はなく断っていますが、暴言も浴びせられ、精神的に参っています。

▼A これまでの判例では、学校は児童・生徒の「学校における教育活動およびこれと密接な関係にある生活関係」についてのみ監督義務を負うとされています。相談のような学校外でのけんかは、その生徒たちの間でけんかが起こることを教師が予測できるような特別な事情がない限り、学校が責任を負うことはありません。学校に、被害者側と加害者側の仲裁をする義務も、話し合いに参加する義務もありません。

仮に学校に法的責任があるような場合も、損害賠償という法的問題と、教師が行うべき教育的配慮の問題は分けて考えるべきです。このような保護者の要求に対しては、教師一人ではなく学校が組織として対応する必要があります。

学校の問題であっても、一般的な会社と同様に、早い段階から法的なアドバイスを受けて対応すべきケースや、交渉を弁護士に任せた方がよいケースもあります。中央教育審議会の答申でも、学校における法律家の活用が提言されています。すでに教師が直接、弁護士に相談できる制度を導入している自治体もあります。

お尋ねのケースも、法的アドバイスを基に組織的に対応した方がよさそうです。

西日本新聞 4月17日分掲載(高松直史)

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