「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは隔週木曜に掲載されます。

2025年9月4日

弁護士になりたい女子高校生です 弁護士は男性の仕事?

▼Q 弁護士になりたい女子高校生です。女性には激務だと親が反対します。難しいでしょうか。

▼A 仕事も勉強も、性別による向き不向きはありません。弁護士も同じです。あなた自身がなりたい気持ちや努力を大切にしてください。

確かに女性の弁護士が少ないのは事実です。女性の割合は2割に過ぎません。特に地方では、女性弁護士が少ない傾向にあります。

しかし離婚などの家事事件や、性暴力の被害事件で「女性の弁護士に相談や依頼をしたい」という方は多くいます。多様性の観点から企業内弁護士や社外役員で女性弁護士のニーズも高まっています。昨年の司法試験では女性合格者が3割を超えました。それでも、まだ女性弁護士は足りていません。

仕事と家庭を両立するのは簡単ではありません。女性には出産の問題もあります。その点、弁護士会には、産休や育児中の会費免除などの支援があります。仮にいったん仕事を辞めても、弁護士の資格は持ち続けられますから、改めて弁護士登録をして働くことも可能です。やり方次第で、個人のライフスタイルに合わせて働けます。

10月11日にイベント「法律を仕事にしてみよう~女性の弁護士・裁判官・検察官の働き方」が福岡市の県弁護士会館であります。(1)女性弁護士の体験談(2)法科大学院教員らによる進路説明(3)女性弁護士、裁判官、検察官とのグループセッション-など盛りだくさん。参加無料。オンラインでも参加できます。詳しくは福岡県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 9月4日分掲載(徳永由華)

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