「ほう!」な話

2020年2月12日

しつけ名目の体罰 禁止

▼Q 体罰の定義が発表されたと報道で知りました。子どもが何度言っても聞かない場合、親が頰をたたくことぐらいは、しつけとして許されるのではないでしょうか。

▼A 体罰の禁止を盛り込んだ改正児童福祉法と改正児童虐待防止法が4月から施行されます。これに先駆けて厚生労働省は昨年12月に「体罰等によらない子育てのために」の素案を発表しました。

素案では、体罰は「身体に何らかの苦痛または不快感を引き起こす行為(罰)」と定義しています。具体例として「言葉で3回注意したけど言うことを聞かないので頰をたたいた」や「他人の物を取ったので罰としてお尻をたたいた」などが示されています。

「この程度はしつけの範囲内だ」という意見もありますが、体罰によって子どもの行動が変わったとしても、それは痛みへの恐怖心による変化であって、自分で「いけないことをした。改めよう」と考えた結果ではありません。体罰に教育的効果はないのです。逆に、子どもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。どんなに軽いものでも許されません。

この法改正の目的は、親を罰したり、追い込んだりすることではありません。体罰による子どもへの悪影響をそれぞれが自覚し、子育てに悩む親への支援も含めて、体罰に頼らなくていい子育てを社会全体に広げていくための取り組みの一歩となるものです。

子育てに悩んだら、まずはお住まいの市区町村の子育て相談窓口などに相談してください。

西日本新聞 2月12日分掲載(三苫和喜)

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