「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
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2026年6月18日

自転車の青切符と損害賠償

▼Q 自転車で事故を起こして、青切符を切られた場合、損害賠償額に影響しますか?

▼A 今年4月から、自転車の交通違反にも反則金を科す交通反則切符(青切符)制度が始まりました。信号無視や一時不停止、スマホを見ながらの「ながら運転」などが対象で、違反によっては1万2千円もの反則金が課されます。「自転車にも青切符?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。

最近では、自転車事故でも高額な損害賠償を命じられるケースがあります。過去には、自転車で歩行者に衝突した小学生の保護者に約9500万円の賠償が命じられた裁判例もありました。

青切符を切られると、交通事故の損害賠償責任にも影響するのでしょうか。青切符は刑事手続き上の制度、損害賠償は民事上の制度です。したがって直接影響するわけではありません。

しかし今回、自転車にも自動車並みの反則金を科すようになったことで、過失割合に影響するかもしれません。例えば、自動車の一時停止違反の反則金は7千円ですが、自転車のながらスマホの反則金は1万2千円です。「どちらが悪いのか」という議論になる可能性はあります。自転車は便利な移動手段ですが、一歩間違えれば重大な事故の加害者になることもあります。

青切符制度には、「自転車も車両である」という意識を広げる狙いがあります。スマホのながら運転やイヤホン使用など、ついやってしまう行為が、大事故につながることを改めて意識したいものです。

西日本新聞 6月18日分掲載(三池大輝)

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