「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは隔週木曜に掲載されます。

2026年7月30日

新事業が法に触れないか

▼Q 新しいビジネスを思いつきましたが、法令に触れないか心配です。

▼A 新ビジネスを始める際によくある悩みですね。例えばフェイスペイント。ある事業者がイベント来場者にペイントをする事業を発案しましたが「美容師免許はいらないのか?」と疑問を持ちました。美容師法は他人に「化粧等」をするには免許が必要と定めています。当時、フェイスペイントが該当するかは、専門家でも判断が難しい問題でした。

事業者が厚生労働省に確認すると、ペイントは「化粧等」に含まれ、免許が必要との見解でした。成分が化粧品と変わらないことや、他人に見せるものであることなどが理由でした。

こんな場合に使える二つの確認制度があります。

一つ目は「法令適用事前確認手続」。予定する活動に規制法令が適用されないか、法令の所管省庁などに確認できます。フェイスペイントの例も、この制度でした。二つ目はグレーゾーン解消制度。計画する事業の全体像を行政側に伝え、法に抵触しないか事前確認できます。窓口は経済産業省で、複数の省庁にまたがる規制も一括して確かめられます。

どちらも原則として1カ月以内に回答が来ます。うまく利用すれば役に立つ制度です。

どの法令の問題なのかは、申請者が示す必要があります。弁護士など専門家の支援を受けるとよいでしょう。県弁護士会では月1回、無料相談窓口「行政ホットライン」を開催しています。詳しくは、県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 7月30日分掲載(田中謙二)

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