「ほう!」な話『「ほう!」な話』は福岡県弁護士会の弁護士が西日本新聞紙上で執筆している法律コラムです。
最新のコラムは隔週木曜に掲載されます。

2026年7月2日

自作の農産物は売っていい?

▼Q 家庭菜園で育てたイチゴが取れすぎて、食べきれません。ジャムにして販売しても法的に問題はないでしょうか?

▼A 販売は可能です。ただ商品や販売方法によってルールがあります。まず、食品表示法に基づく名称や原産地などの表示が必要です。食料品のパッケージに印刷されていたり、ラベルが貼られたりしているものです。ジャムなどの加工品の場合、保健所の営業許可や届け出が必要になります。

有機農産物として販売する際は、JAS法によりあらかじめ認証機関から認証を受けなければなりません。道路脇で無人販売する場合は警察署の道路使用許可が必要なこともあります。

ネット販売では、特定商取引法が適用されることもあります。この場合、販売者の名称、住所などをサイトに表示したりする義務が生じます。
忘れてはいけないのが税金です。売り上げが大きいケースは所得税が発生する可能性があります。

今回は家庭菜園のご相談でした。起業する際の問題も同様です。起業の場合は「知らなかった」では済みません。事前に専門家に相談しましょう。

今月20日は「中小企業の日」です。県弁護士会では、24日に中小企業向けのセミナーを開催します。現代的な農業法人経営の講演後、無料法律相談会も実施。場所は福岡市・天神の「ワン・フクオカ・ビルディング(ワンビル)」です。買物のついでにお寄りください。詳しい内容は、県弁護士会のホームページをご覧ください。

西日本新聞 7月2日分掲載(田中佑典)

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