弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2021年10月 9日

きずな図鑑

生物


(霧山昴)
著者 中村 庸夫 、 出版 二見書房

海に生きる生き物の姿が見事にとらえられている写真集です。
親子、夫婦、群れ、そして異種の仲間たち...。これらの写真全部を一人で撮ったなんて、とても信じられません。
著者は私と同じ団塊世代(1949年生まれ)です。早稲田大学の大学院(理学研究科)を出たあと、プロの海洋写真の世界に飛び込んだようです。
いくつもの新しい発見がありました。人喰いザメの見分け方。サメには背ビレが2つあり、この2つの背ビレの大きさが大きく異なるときは危険ザメ。
たとえばネムリブカは、第2背ビレが大きく、第1背ビレの4分の3ほどの高さがあることで安全なサメとされている。好奇心が強く、慣れると人間の手からもエサを食べる。
オオカマスは、海中で集団を形成して泳ぐ。捕食されるのを、こうやって防ぐ。オオカマスの体の側面中央部にある「側線」と呼ばれる1本の線で、微細な水の流水を感じとることができ、光の届かない深海や濁った水のなかでも隣の魚の動きも感知できる。
なお、魚群には通常リーダーはいないので、もよりの魚の動きを感知して同一行動をとっている。
マナティー。ここではフロリダマナティは、海牛目の哺乳動物で、ゾウと同じ祖先から進化したと考えられている。大きな体ながら草食性。
貴重な写真集、眺めているだけで、心が洗われる気がしてくる見事な写真集です。
(2020年4月刊。税込2453円)

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