弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2021年3月22日

フランスの小さな村を旅してみよう

フランス


(霧山昴)
著者 木蓮 、 出版 東海教育研究所

フランスに久しく行っていません。本当は、この夏にドイツからフランスをめぐる予定でした。娘がドイツに住んでいるので、娘に会うついでにフランスまで足をのばすつもりでした。コロナ禍のおかげで、早々に断念してしまいました。
毎日フランス語を勉強していますので、その割にはちっとも上達しませんが、旅行するのはなんとかなります。よそに行って困るのは、今どきスマホをもたないことくらいです。
この本はフランスに住む、日本人女性がフランス中を旅してまわっているなかで、55の小さな村を写真つきで紹介しています。
フランスでは「美しい村」として159村が認定されています。私もそのうちのいくつかを訪問したことがあります。不思議なことに、住民はいるものの、日本だったらどこにでもある野外広告の看板などを見かけませんでした。もちろん自動販売機があちこちにあるなんてことはまったくありません。
なので、昔ながらの村の風景がそのまま残っている感じなのです。とてもいい感じです。もっとも、旅行者にはいいのですが、住んでいる村人にとってはどうなのでしょうか...。
この本のなかに、たった一つだけ行ったことのある村が紹介されています。私が行ったのは、映画『ショコラ』の撮影地にもなったフラヴィニー・シュル・オズランです。ここは、アニス・キャンディーが名物です。交通の便はとても悪くて、列車でどこかの駅でおりてからタクシーに乗っていったと思います。
そうなんです。小さな村とか美しい村というのは、たいていとんでもなく不便な土地にあるのです。まあ、それだけの苦労して行くだけの甲斐はあるわけですが...。
日本と違って、フランスでは、昔の建物はなるべく外観はそのまま残すのが当然だという国民感情があるようです。日本だと、辺ぴな山奥に行ってもツーバイフォーで建てた近代的な家があっても驚くことではありませんよね...。
コロナ禍が早くおさまって、フランスにまた行ってみたいと思っていますが、今のところは、こうやって写真集を眺めるだけでガマンガマンです。
(2020年10月刊。2300円+税)

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