弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年12月 2日

ミネラルウォーター・ガイドブック

著者:早川 光、出版社:新潮社
 ミネラルウォーターについての実用的なガイドブックです。大いに参考になりました。
 高校生までは水道の蛇口から直接のんでいました。夏でも冷えた水で、うへぇー、鉄管ビールは美味しいや、などとふざけながらも、本当に美味しいと思って水道水を飲んでいました。私がミネラルウォーターを愛用するようになったのは、まだ10年にもなりません。今では、自宅では夏でもビールをほとんど飲まなくなり、かわってミネラルウォーターを飲んでいます。少し前までは、ビールのかわりに牛乳を飲んでいましたが・・・。年齢(とし)をとると、嗜好が変わるって本当ですね。きっと、身体が求めるのが違うのでしょう。
 2年前に中国のトルファンを旅行したとき、中国人のガイド氏がペットボトルのミネラルウォーターは必携だと再三注意していたこと、まさにこれは生命の水ですよねと言いながら、さも美味しそうに飲んでいたことが忘れられません。日本で水道水を飲んで下痢することはありませんが、外国に行くとその心配がありますから、ビールを飲むかミネラルウォーターに頼ってしまうことになります。それでも、今や日本人の47%が家で水道水をそのまま飲まないと回答しているとのことです。私もその一人です。朝おきたら、一番に前の晩のうちに昆布をコップ一杯のお湯につけたものを飲みます。
 日本ではミネラルウォーターは天然水とは限らない。日本のナチュラルミネラルウォーターは濾過・沈殿および加熱による殺菌(除菌)が義務づけられている。しかし、ヨーロッパの水は例外的に無殺菌での販売が認められている。なぜか? それは源泉の安全管理や周辺の環境保護において日本とは格段の差があるから。つまり、無殺菌で売れるほど安全だからだ。たとえば、「ボルヴィック」では、源泉の周囲5キロ以内を保護区とし、地上に建造物を建てるのはおろか、すべての地下活動も禁止して地下水を守っている。すごーい・・・。でも、それくらいするのが当然ですよね。日本がそれをしていないのがおかしいのです。
 日本人向けのミネラルウォーターが売り出されたのは1929年(昭和4年)が初めて。これは、現在の富士ミネラルウォーター。1983年(昭和58年)に売り出された「六甲のおいしい水」が一般家庭に初めて登場したミネラルウォーター。日本のミネラルウォーターは東京・大阪・福岡など、水道水に問題をかかえた地域に集中している。水道水の水質が比較的良好な名古屋では伸び悩んでいる。へー、そうなんだー・・・。
 しかし、今では水道水への不信からだけではなく、健康維持のためにも売れている。ミネラル摂取の不足、そして日本人の味覚が硬度の高い水に慣れてきたことにもよる。それでも、国民1人あたりのミネラルウォーターの年間消費量はフランスの142リットルに対して、日本はケタ違いの10リットル以下にすぎない。
 アルカリイオン整水器については、下痢や胃酸過多への効能や美容効果はほとんど期待できないことが分かっている。フランスの「コントレックス」は若い女性にやせる水として親しまれている。利尿性が高いこと、重くて渋いので胃に充足感を与えてくれ、空腹感を緩和するので、食べすぎという肥満の原因を除去してくれる。美味しいごはんを炊くには、「ボルヴィック」のような軟水をつかうべきで、「コントレックス」のような硬度の高い水だとパサパサになってしまう。
 たかが水、されど水です。安心して飲める水を子々孫々に残すのは、いまを生きる私たちの重大な責務だと思います。

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