弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年10月 1日

ドンと鳴った花火だ

著者:國房魁、出版社:新日本出版社
 登場してくる子どもたちの笑顔が実に素晴らしい。見ているこちらの頬まで、ついゆるんできます。ほれぼれするほど生き生きした表情です。
 70歳の「おじいちゃん」がとった写真とはとても思えません。あれっ、野原の一本道を自転車をこいでいく少女の麦わら帽子が風で吹き飛ばされました。その瞬間の写真があります。なんと麦わら帽子にも女の子にもピントがあっています。やらせに
しても難しい写真です。
 4歳くらいの女の子がしなをつくっています。おヘソを写真にとって、とポーズをつくっているのです。色気を感じてしまいます。
 魚つりに出かけた兄妹が突然の大雨にハスの葉を傘がわりにした写真があります。私も、夏休みに、ひとりでザリガニつりに行ったとき、雨が降ってきたことを思い出しました。
 春の小川で、お兄ちゃんが妹の手をとって渡らせようとしているシーンがあります。春の陽差しがうららかに眩しく、子どもたちのホッペが赤く輝いています。
 文部省唱歌や童謡など、ついつい歌いだしたくなる写真集です。最近、少しくたびれたな。そう感じているあなたに、絶対おすすめの写真集です。

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