弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年10月 1日

就職がこわい

著者:香山リカ、出版社:講談社
 わが家にも就職を先送りしている人間が若干いるので、他人事(ひとごと)ではありません。私自身は、会社に就職したら思想の変質を迫られそうで恐怖心を感じ、そのため資格試験としての司法試験へ逃げこみました。
 現在は、新卒の就職者の3割が3年以内に自己都合で早期離職する時代だ。職業決定を先延ばしにして当面のところは考えたくないという「猶予」と、努力をしない安易な決定である「安直」にあたるものはアメリカではみられず、これらは日本に特有の職業決定態度である。
 現実の私のまわりには、就職したくても不況のために仕事がないという若者がゴロゴロしています。そんななかの1人は、パチプロみたいに、朝から夕方まで毎日パチンコ店でスロットマシーンにうちこんでいます。これで月に10万円から20万円稼ぐのですから、これも立派な「職業」かもしれないとつい思ってしまいます。いけない、いけない・・・。

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