弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2020年6月27日

やまと尼寺精進日記

人間


(霧山昴)
著者 NHK「やまと尼寺精進日記」制作班 、 出版 NHK出版

ただ今、NHKのEテレで放映中らしいですね。この本を読むまで知りませんでした。なにしろ、日頃はテレビをまったく見ないものですから...。
奈良の山深いお寺に暮らす2人の尼さん、お手伝いの女性1人の計3人。尼さんは、さすがに2人ともツルツル頭です。その笑顔の写真からは、愉快な笑い声まで聞こえてきそうなほど...。
奈良の山奥にひっそり3人の女性が住んでいるかと思うと、実は、いろんな人がこの山寺(尼寺)にやって来て、同時にいろんなものを持ち込みます。
そして、この山寺の庭や近くの山で四季折々に採れるものが、バラエティーに富んだ、美事においしい料理に生まれ変わります。
この料理の写真がまた実に素晴らしいのです。ぜひぜひ一度は味わってみたいと思わせる料理のオンパレード。こんな美味しそうな料理を自分たちでつくって食べていれば、そりゃあ自然に笑顔になるでしょうよ...と、いらぬやっかみまで生まれてきます。
住職は料理の達人。食べることへの情熱は誰よりも強く、どんな食材もおいしく調理してしまう。そばにいたら、食いっぱぐれのしようがない人。
わが家でも先月、梅の実がザル2杯分とれましたが、この山寺では採れた梅の実で、梅酒、梅味噌、梅干しの天ぷら、梅の甘露煮といろいろに味わいます。すごーい...。
秋のギンナンも、天ぷら、ギンナンご飯、かぼちゃ団子の上のアクセントに...。
冬には薪ストーブで焼くピザ。具材は、コーンに干しトマト、干しかぼちゃ、シイタケの煮物、じゃこピーマン、自家製チーズ。いやはや、なんとも美味しそうですよね...。
もう放送開始から2年になるそうですが、楽しそうな尼寺精進日記を私も近いうちに見せてもらうことにします。この本は、写真集としても人物も料理もピカピカ輝いていて、見事な出来映えです。
(2019年11月刊。1600円+税)

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