弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2019年9月22日

食の実験場、アメリカ

アメリカ


(霧山昴)
著者 鈴木 透 、 出版  中公新書

私はアメリカ流のファースト・フードはなるべく食べないようにしています。マックもケンタも30年以上、口にしたことがありません。いかにも口当たりの良すぎる人工食料というイメージが私の脳にすっかり定着しています。肥満を心配している身には毒でしかありません。
アメリカ大陸に入植した白人たちは、食生活においては先住インディアンや黒人奴隷に依存していたし、依存せざるをえなかった。
黒人たちは、アフリカで米をつくっていた経験があり、黒人とともに西インド諸島には米作がもたらされた。
トウモロコシは先住インディアンの主食だった。
アメリカの黒人社会では、フライドチキンはご馳走として、教会に行ったあと日曜日に食べるものだった。
オクラはアフリカ原産で、黒人たちがアフリカから持ち込んだ食材だった。
安全な飲料水が確保できていないなかで、アルコール飲料が大量に消費された。アルコールへの免疫がなかった先住インディアンたちのなかに、アルコール依存症が増えた。
ラム酒の生産はイギリスに利するだけなので、アメリカの白人たちはラム酒からの脱却を心がけて、バーボンとビールを愛好した。
コカ・コーラは当初は、薬用として好まれた。コカインも少量ながら使われていた。
マクドナルドは、全店舗への支配力を、日々、トレーニングしながら強化している。
フランチャイズ化は、食事が規格化され、同一の外観を守るという原則の上に成り立っている。
コカ・コーラも私はのみません。なんだか、その成分は怪しいですよね・・・。
食生活の点では、日本はアメリカのようになるのではなく、アメリカを反面教師として対局にあるようにすべき、つまり農薬や遺伝子組み換えなどによらない食生活を重視すべきだと思いました。
(2019年4月刊。880円+税)

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