弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年5月13日

クマムシへんてこ最強伝説

生物

(霧山昴)
著者 堀川 大樹 、 出版  日経BPマーケティング

体長わずか1ミリしかないクマムシは地球上の最強生物。
その強さは、体を縮めて乾燥している仮死状態(乾眠)に入ったら、マイナス273度の低温からプラス100度近くの高温に耐えられる。ヒトの致死量の1000倍の線量の放射線にも、紫外線にも、そして水深1万メートルの75倍相当の圧力にも、さらには真空でもアルコールにも耐えて生き続ける。
宇宙空間の真空に10日間さらされた乾眠クマムシは、地球に帰還したあと、見事に復活した。
体長1ミリなので、顕微鏡をつかわないと、じっくり観察できないというのが難点ですが、ともかく、その生命力のすごさには圧倒されてしまいます。
クマムシは、ムシつまり昆虫ではなく、動物。小さいけれど脳もあり、消化器官もある。ちゃんと神経や筋肉だってある。
クマムシは水生動物であり、水の中でのみ活動できる。ただ、水中を泳ぐのではなく、水の底を歩く。
ヨコヅナクマムシにはオスがいない。メスは交尾をせずに、自分自身で卵をつくって産む。
クマムシは、これまで1200種が知られている。
最後に、知られざるクマムシを食べてみたとのこと。あまり美味しいものではなかったようです。
かわいくて強い、へんてこな小動物、クマムシのいろいろを知ることのできる面白い本です。いやあ、世の中には、こんな動物もいるのですね。万物の霊長なんて、人間は威張っておれませんよ。
(2017年2月刊。1400円+税)

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