弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2013年11月11日

小さな生きものの不思議

生き物


著者  皆越 ようせい 、 出版  平凡社

土壌動物の様子を大きく拡大された写真で知ることができます。
 みんな私の身近にいるものばかりなんです。それでも、よくぞ、こんなに接近して、拡大写真をとれたものだと驚嘆してしまいます。
 たとえば、我が家の庭にもたくさんいるダンゴムシ。すぐに身体を丸めてしまう、ほら、あの可愛い小さな虫のことです。危険がすぎたと思うと、やおら起きあがります。そのときの様子が、くっきり写真にとられています。本当に可愛いものです。ダンゴムシの脱皮の写真があります。
脱皮途中は、まるで無防備のため、アリや自分の仲間から食べられてしまう危険もある。脱皮も命がけなのだ。
 ダンゴムシは黒いものだけでなく、クリーム色に黄色を混ぜたもの、黒色に透明感のある白色、薄い黒い地色に茶褐色を入れたもの、果ては輝くブルーのものまでいる。
 ダンゴムシは、こけ類だけでなく、なんとコンクリートまでかじる。
 森の中にたくさんいるダニも大きな写真にとられています。私は先日、庭で雑草を刈っていたときに右手首をダニにかまれてしまいました。はじめの2、3日、放置していたら、赤くはれて、かゆみが止まりませんので、慌てて皮膚科に駆け込みました。もらった塗り薬のおかげで赤いはれとかゆみは治りましたが、2週間して、再びかゆくなってきたのには驚きました。それにしても、そんなに小さなダニを写真でとらえるなんて、信じがたい話です。
 クモの拡大写真は、この世のものとは思えない不気味さです。ムカデやヤスデの大きな写真も登場します。
 梅雨のころには、我が家にもたまに登場して、悲鳴があがります。不殺生を一応のモットーとしている私ですが、ムカデは殺しています。だって、怖いんですもの・・・。
 それにしても、こんな嫌われもののムカデやヤスデを写真にとる人がいるんですよね・・・。
 ナメクジそしてミミズの写真もあります。少々グロテスクですが、慣れたら可愛いばかりなのかもしれません。
(2013年4月刊。2400円+税)

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー