弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2011年6月11日

しばいぬ

生き物

著者   岩合 光昭  、 出版   平凡社

 かわいい。りりしい。なつかしい。世界一かわいいニッポンの犬。柴犬の写真集です。私も、前に柴犬を飼っていましたので、本当になつかしい思いで写真集を眺め、しばし幸せな気分に浸ることができました。
柴犬の子犬は本当にコロコロして、可愛いったらありやしません。元気いっぱい。小さくても、立ち耳、巻き尾で、前脚は太い。気骨あふれる日本の犬だ。
 良い子犬を選ぶとき、目の輝きはとても大事なポイントだ。素直で明るく、好奇心いっぱいの、元気な子犬を選びたい。犬の性格は多様である。子犬を選ぶときは、何よりも性格を重視したほうがよい。目が輝いていて、ゴムまりのように軽快に動き、誰でもじゃれつくような明るい性格の犬を選ぶ。成長とともに、適度な警戒心は出てくる。
日本犬の目は、丸目よりもやや沈んだ不平等三角形が好まれる。日本犬は顔の品位が大切にされる。顔や体形を見て、オスとメスの判断ができる。全体として社交性には乏しいが、飼い主と他人を区別する能力を備えている。
 柴犬は、飼い主とその家族のかたわらで生活することに幸せを感じる想いを強く受け継ぐ特異性がある。逆にいうと、他人に群れにくい性質がある。
 柴犬は日本人の好みの性格を持っている。
 悍威(かんい)に富み、良性にして素朴の感あり。
 悍威とは、気迫と威厳。良性とは、飾り気のない、地味な気品と図格を指す。
 柴犬のオスは、強さを主張する傾向があり、気持ちは外界に向いて活発で力感がある。メスは自己主張が少なく、家族の動向に関心を寄せる傾向をもっている。こまやかな表情で飼い主にも柔和に接する。
柴犬は余分な手を加えず、生まれたままの自然の姿を楽しむ犬種だ。爪切りやトリミングなどのおしゃれ感覚の手入れは不要。渋い伝統美こそ、柴犬の持ち味である。
 飼いやすい犬とは、側に置いていても邪魔にならない犬、飼い主の気持ちを察することのできる犬をいう。柴犬は利口な犬種だが、訓練所での教育には向いていない。飼い主や家族とのスキンシップのなかで、ことあるごとに潜在する能力を引き出していく必要がある。犬が人間社会に適応する能力を学習できるかどうかは飼い主次第である。
 犬は飼うもの。飼われないようにする。犬には、まず何より我慢することを覚えさせること。どんなときにも、飼い主は絶対であるということを教え、服従する心を植えつけることが肝心。犬の知能は人間の3歳から5歳くらい。犬は、終生、この精神年齢で飼い主に接する。
 いやはや、柴犬、シバイヌって、本当に可愛いんです。カワユイ・・・!!もうとろけてしまいそうです。
(2011年3月刊。1500円+税)

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