弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2009年9月22日

くらげ

生き物

著者 中村 庸夫、 出版 アスペクト

 海月、水母、久羅下。クラゲをあらわす言葉です。海の中をふわりふわりと漂っていくクラゲは夢幻の存在というほか言い表しようがありません。
 英語ではゼリー・フィッシュというそうですが、まさしくゼリー状の姿をしています。でも刺されたら痛い存在です。私も子どもの頃、お盆過ぎに海水浴をして、クラゲに刺されて痛い思いをした記憶があります。
 クラゲは古事記にも登場しているそうですが、なんと、魚や恐竜よりはるか古く、10億年前に地球上に現れたといいます。
 脳も心臓もエラも骨もない。動物でも魚でもない。プランクトンなのである。
 海の中をフワフワと漂っているのは、クラゲの一生の中のほんのわずかな期間であり、その他の期間は「ポリプ」の姿で付着生活をしている。
 さまざまなクラゲの生態が見事な写真で紹介されています。コンパクトな写真集ですが、生物の多様性を発見・実感させるものとなっています。
 漆黒の水中に体を輝かせて浮かぶ姿は、まるでUFOが宇宙から舞い降りてくるような錯覚をおこさせた。
 こんなキャプションがついていますが、まったくそのとおりです。
 しかも、いかにもカラフルな姿がカラー写真で紹介されています。造形美の極致というべきクラゲの姿は、いつまでも見飽きることがありません。

(2009年3月刊。2000円+税)

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー