弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2007年12月28日

脳と心で楽しむ食生活

著者:家森幸男、出版社:NHK生活人新書
 世界25ヶ国、61地域をまわって、のべ1万6000人の血液と尿そして食事のサンプルを集めたというのですから、すごいものです。
 男女間の平均寿命は8年以上あるが、その差は心筋梗塞にかかる率と関係が深い。だから、大豆や魚を毎日しっかり食べることで寿命をのばすことができる。
 楽天的に生きる人は、そうでない人に比べて、心臓死に至る確率は45%しかない。ナンクルナイサーと沖縄では言うそうです。なんとかなるさの精神が大切なんです。
 脳梗塞が起こりやすくなったのは、高脂血症や糖尿病が増えたため。
 脳卒中と食事との関係を調べるため、100%脳卒中を起こすラットをつくりあげたそうです。そのために5000匹のラットが飼える研究室をつくったというのですから、学者の世界も大変ですよね。5000匹ものラットを飼っている状況を想像すると、ゾクゾクしてきます。
 100%脳卒中を起こすラットに食塩を与え続けると、100日以内に確実に脳卒中になる。ところが、一緒に大豆や魚などのたんぱく質を与えておくと、脳卒中にならずに長生きすることができる。
 コレステロールは多すぎても問題だが、少なすぎても体に悪影響を及ぼす。
 長寿国のグルジアでは、肉はゆでたり蒸したりして脂肪分を除いて食べている。また、塩でなく香辛料をつかう。そして、グルジアでは、とにかくヨーグルトをよく食べる。朝昼は、ドンブリ一杯ほどの量。ヨーグルトは、乳糖が乳酸になっているので、お腹にやさしく、栄養分の吸収が良く、カリウムもとれる。
 長寿のマサイ族の食生活は食塩がなかった。そして、ひょうたんに牛の尿とすすを入れたうえで牛乳を注いで、ヨーグルトをつくり、1日に3リットルも飲んでいる。これで、ナトリウムのほかカリウム、カルシウム、マグネシウムもとっている。
 さらに、牛の首を刺して血をとり、発酵乳に混ぜて飲む。血を飲んで鉄分を補給し、ビタミンCをとる。マサイ族は食塩をとらないから、その汗がしょっぱくない。ふえーっ、そうなんですか・・・。
 ブドウやナッツやザクロにはポリフェノールが含まれているので、身体にいい。
 塩分を過剰にとっているチベット人は50代に亡くなるので、60歳以上は少ない。しかも、突然死が多い。これは心筋梗塞が多いということ。
 魚のタウリンをわずかとるだけでも、血圧を下げ、脳卒中や心臓死を予防できる。
 日本の女性は心臓死やがんによる死亡率が世界一少ないので、全体の死亡率を下げ、長寿になっている。
 糖質制限食をなんとか続けています。お米、めん、パスタは、なるべく食べないようにしていますが、知らない店に入って昼食をとろうとするときが困ります。ご飯を全然食べないと不審がられても困りますので、三口ほどは食べることになります。
 一ヶ月ほどたち、今、なんとか66キロ台に突入することができています。70キロになろうとしていたことからすると、3キロはやせたことになります。お腹が空きますので、そんなときには緑茶を飲んでごまかします。コーヒーも砂糖とミルク(植物性油のまがいもの)は入れないようにしました。目標の65キロ台になるまで、引き続きがんばるつもりです。
 本日が御用納めです。新年は1月7日から始めます。皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。新年が世界と日本の平和にみちた年になりますように・・・。
(2007年9月刊。700円+税)

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