弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2006年10月27日

風に吹かれて豆腐屋ジョニー

著者:伊藤信吾、出版社:講談社
 バイヤーから、あと5円だけ下げろ、あと10円下げろと迫られる世界から解放され、メーカー主導で納得のいく豆腐をつくる。これだけいい豆をつかい、これだけ製法を工夫したから、この値段になりますと。そういう直球勝負をする。いわば、ハレの日に食う豆腐をつくっている。
 普通、天然にがりをつかって、1俵の大豆から400丁の豆腐がつくれる。すまし粉(硫酸カルシウム)をつかえば、同じ1俵で500丁、グルコノデンタラクトンなら700丁もつくれる。しかし、豆腐屋ジョニーは1俵から300パックもできない。
 木綿豆腐の場合、固めたあと水にさらして、包丁で四角く切る。水分を抜いたり、水にさらしたりする過程でうま味が逃げ出してしまう。うま味という点では、寄せ豆腐のほうがおいしい豆腐にできる。水をゆっくり抜いていけば、限りなく濃厚な豆腐になる。
 こぢんまり作ると絶対に売れない。客の心理は量が半分になったら、値段が3分の1に下がらないと高いと感じてしまう。
 北海道など北でとれる大豆は甘みが多いのに、タンパク質が少ない。九州など南にとれる大豆は甘みが少ないけど、タンパク質が多い。豆腐の場合、にがりに反応させて固めなければいけないので、タンパク質が少ないと固まりにくい。なお、この「甘み」というのは、大豆のうま味のことであって、砂糖の甘みとはまったく別物。
 豆腐の旬は、やっぱり春から夏で、冬場と比べて売上が3倍も違う。ものを売るときには、むしろ語感のほうが大切だ。
 豆腐の形にこだわるのは、値下げ競争やパクリから自由でいるため。変わった形というのは、自分たちの味を守る手段でもある。
 2005年3月から売り出して、一大ジョニー旋風が巻き起こった。出荷数は1日1万パックを軽くこえた。最高で1日1万5000パックをマークした。06年4月には、1日4万パックを記録。うちの豆腐づくりのコンセプトは、とにかく水にさらさないこと。水にさらすと、うま味が逃げる。レンジでチンして、ポン酢で食ってくれと売りこんでいる。うちは3丁の100円の豆腐とは市場がぶつかっていない。1丁380円の豆腐だ。
る。
 二子玉川にある玉川高島屋で催事をもったら、一日で40万円もの売上げがあった。今も「男前豆腐店」のコーナーがある。ショーケースを見ると、まるでケーキ屋のようだ。
 阪神百貨店で「ふんどし祭り」と銘うった催事をしたところ、ものすごい人だかりができて、社長がわざわざ見に来たほど。
 味と形とネーミングにとても凝った豆腐ですね。私もぜひ一度食べてみたいと思いました。福岡でも買えるのでしょうか・・・。

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