弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2006年2月17日

アマゾン・ドット・コム

著者:横田増生、出版社:情報センター出版局
 アマゾン・ドット・コムの物流センターに2003年11月から2004年3月までの半年間、作業員として潜入して働いた体験をもとにした本です。
 アマゾンの顧客1人あたりの平均単価は3000円。2003年の売上げは500億円をこえたという。
 アマゾンは1500円以上の注文については送料をタダにしている。しかも、24時間以内に発送できる。その仕組みは何かを追跡した本でもあります。
 物流センターは、日通の子会社が運営している。アマゾンが1500円の本を業界平均の78%で仕入れたとすると、粗利は330円。送料300円を負担しても、まだ30円が残る。ちなみに、ヤマト運輸の宅急便は1個あたりの平均単価は700円。アマゾンは、その半分以下。物流センターで働くアルバイトの時給は900円。1分間に3冊の本を抜き出す作業を広大な倉庫のなかで手作業ですすめる。本の大きさが一つ一つ違うために、自動化できず、人海戦術をとらざるをえない。アルバイトをしているのは意外にも50代の男性が多い。もちろん、主婦も多い。
 アマゾンで本が売れるのは、読者の好みをコンピューターが把握し、それによって同じジャンルの本をすすめてくれるから。つまり、アマゾンンのサイトを訪れたら、欲しい本が簡単に手に入るだけでなく、さらにお金をつかおうという気にさせる仕掛けが満載されているからだ。
 ちなみに私はアマゾンを利用したことは一度もありません。今のところ、利用する気もまったくありません。インターネットの世界にこれ以上かかわりあいをもちたくないからです。でも、いまやパソコンの前に坐ってインターネットで本を注文するのが常識なのですね。私の本も買ってくださーい。えっ、何の本かって・・・。それはヒミツです。(なんだか矛盾していますね。ゴメンナサイ)

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