弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年8月 5日

世界遺産・高句麗壁画古墳の旅

著者:全 浩天、出版社:角川ワンテーマ21
 奈良県明日香村の高松塚壁画古墳そしてキトラ古墳には、天井に精密な天文図が描かれ、また、壁面には鮮烈でカラフルな貴族男女像が描かれています。さらに東西南北の方角を守護する神獣の四神(東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武)もありました。
 そのキトラ古墳の天文図は高句麗の都、いまの平壌の夜空で観測されていたものだという指摘には驚かされます。なるほど、この本で紹介されている高句麗の装飾壁画をカラー写真で見ると、そのあまりの共通点に言葉を失います。
 有名な聖徳太子の画像には両脇に2人の王子が立っていますが、その髪型「みずら」は、高句麗古墳の壁画とまるで同じです。高句麗のお寺(定陵寺)が一塔三金堂であったとほとんど変わらない形式で、奈良・飛鳥寺も一塔三金堂でした。
 日本ではいまも相撲が盛んですが、高句麗壁画にも2人の力士が四つに組んでいる姿が描かれています。高句麗壁画には、疾駆しながら真紅の舌を吐き出す青龍が描かれていますが、首に蛇腹のような包帯を巻いていて、獰猛な足と3本の爪をもっているところは、高松塚の壁と共通しています。
 高松塚古墳・キトラ古墳の源流が高句麗にあるというのが、たくさんのカラー写真を見れば見るほど、うなずけます。やっぱり日本の古代文化は朝鮮半島の方から伝わってきたものなんですね・・・。

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