弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年10月 1日

内部告発者

著者:滝沢隆一郎、出版社:ダイヤモンド社
 うーん、よくできていました。東京の若手弁護士(38歳)が書いた小説ということですが、ともかく読ませました。損保会社内部のありそうな状況設定が簡潔に描かれ、雑誌記者の取材を受けただけなのに内部告発をした人間として会社から敵視されていくのです。裁判を取り巻く審理状況にも違和感なく、なるほどと思えます。
 弁護士が、自分の扱った題材などをテーマとして、素材から離れて小説化したら、すごく面白いものになると思ったものです。でも、自分は・・・?言うは易く、行うは難し、なのです。トホホ・・・。

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