弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年2月 1日

鮨を極める

著者:早瀬圭一、出版社:講談社
 表紙の写真からして極上のスシだと分かります。めくって写真を眺めるだけで、もうゾクゾクしてきます。ふるいつきたくなるほど美味しそうなスシのオンパレードです。
 手を使う仕事なので、日焼けしてシミが出来ないように細心の注意を払い、夏でも冬でも一年中。手袋をはめている。こっちはご飯の温度を気にして握る。握ってすぐがいちばん美味しい。つけ台にスシを並べたまま酒を呑んだり、隣と話しこんでしまう客にはイライラしてしまう。
 私も神田にある「鶴八」に一度だけ行ったことがあります。『神田鶴八鮨ばなし』を読んで、ぜひ食べたいと思い、恐る恐る電話したのです。幸い席が空いているということで出かけました。前の親方・師岡幸夫の引退(1997年12月)より前のことです。
 東京・上野毛の「きよ田」の主人は大牟田で生まれ、荒尾で育った(荒木水都弘)。
 同郷の人が東京で寿司職人として名を成しているのを知ると、なんとなくうれしくなります。博多の「河庄」で修業した話も出てきますが、残念なことに、この本は東京近辺のほかは京都・金沢どまりで、九州の店は紹介されていません。
 少し前のことですが、妹尾河童氏に講演を依頼したことがあり、昼食をともにしました。そのとき、博多にはうまい寿司屋があって、いつもそこで食べるのを楽しみにしているというのです。どこですかと訊いたら、なんと赤坂の「山庄」でした。弁護士会ご用達の寿司屋を有名人が愛用しているとは知りませんでした・・・。

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