弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年8月 1日

平成14年版・現代法律実務の諸問題

出版:第一法規
 日弁連が毎年、全国で実施している夏期研修を再現してまとめた本です。6200円もし、1100頁もありますが、私は30年前に弁護士になって以来、少なくともパラパラと通読するようにしています。さすがに一流の選ばれた講師による話なので含蓄があります(といっても、私も一度だけ講師になって、この本にのったことがありますが・・・)。
 文庫本ではないので、持ち運びながら読むというわけにはいきませんが、そのときどきの法律実務で何が問題となっているのかを広く知るには絶好の書です。今回、私は弁護士倫理関係は全部読みました。弁護士公告と市民窓口の実情は、とくに興味をもちました。まだまだ一般の弁護士は公告とは無縁ですが、果たして市民にとってそれでよいのでしょうか。ホームページの活用も依然として盛んとは言えません。市民窓口でもっとも多いのは依頼者から頼んだ弁護士に対する不満です。要するに説明不足です。私も何回もクレームを受けていますので、偉そうに言うことはまったくできませんが、今でもオレにまかせとけ式の必殺請負人方式の弁護士が老若男女を問わずいることには驚かされます。(

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