弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2019年11月20日

北朝鮮と観光

社会


(霧山昴)
著者 礒﨑 敦仁 、 出版  毎日新聞出版

先日、天神で韓国映画をみました。韓国に軍人が商売人に化けて北朝鮮に潜入するというスパイ映画です。驚くべきことに実在するスパイをモデルとしているそうですが、そのスパイが北朝鮮に潜入する道具としたのが観光業でした。
そして、その映画では韓国の保守権が窮地に立たされたり、大統領選挙が近づくと北朝鮮にお金を渡してミサイルを打ち上げてもらったりして「北朝鮮の脅威」を演じてもらっているというシーンが登場します。中国に両者の接点があるのです。同じことが日本の安倍政権についても指摘されていますが、やっぱり本当のことなんですね・・・。
北朝鮮に対してマイナス感情をもっているのは日本くらいのもので、世界中にそんな国はいないとの指摘には、さすがにハッとさせられました。
現時点で、北朝鮮の金正恩政権はまもなく崩壊するだろうというのは、単なる希望的観測にすぎない。今では建国70周年を経て、69年で終了したソ連よりも寿命は長い。大量の餓死者を出した1990年代の「苦難の行軍」時代もなんとか乗りこえた。
これまで韓国へ亡命した脱北者は70年間の累計で、わずか3万人でしかない。3万人とは多いと思っていたのですが、少ないという評価があるのですね・・・。
北朝鮮と国交を結んでいる国は160ヶ国。イギリスやシンガポールには北朝鮮の大使館があり、平壌にはスウェーデン、ドイツ、インドなどが大使館を置いている。
日本だけが必要以上に北朝鮮をたたき過ぎて、慰安問題を解決する糸口をつかめなかったのではないか・・・。
北朝鮮は東アジアの最貧国であり、1人あたり所得は1214米ドル(2017年)。これはベトナムの3分の1でしかない。
平壌の一極集中投資が進み、50万人が住む首都中心部には猛烈な勢いで高層ビルが建設されている。
金正恩政権は、経済を重視する政策をすすめている。
北朝鮮は非常にしたたかな国である。核保有は体制維持のための手段として考えられていて、それ自体を目的化していない。
近年は、平壌中心部には「消費者」と呼ばれる富裕層が登場し、貧富の格差は確実に広がっている。今では平壌だけでなく、主要な地方都市にもタクシーが急増している。
北朝鮮の人口は2500万人、その1割の250万人が平壌に集まっている。
日本から北朝鮮に行く人は1990年代には年間3000人ほどいたが、2018年には400人しかいなかった。
北朝鮮にもケータイはあり、2015年には300万台をこえた。
北朝鮮を訪れる日本人にリピーターが多いのは大きな特徴。
南北間交流が人々の意識に変化をもたらす可能性は、もっと注目されてよい。
これには私もまったく同感です。
行ってみたいけれど、ちょっと遠い外国。それが北朝鮮です。その観光旅行の実情を知ることができました。
(2019年7月刊。2000円+税)

 日曜日の午後、いつもの仏検(準1級)を受験しました。朝早く起きて、「傾向と対策」にある基本文をずっと書き写していました。もはや上達するのは望むべくもなく、ただひたすらフランス語力が低下しないように必死です。この1ヶ月間ほど、朝と夜の寝る前に、20年来の「過去問」を繰り返し復習していました。このほか、毎朝のNHKラジオ講座の書き取り、車中でのCD聴取、毎週のフランス語教室も欠かしていません。ボケ防止とはいえ、本当に緊張する1ヶ月間でした。その結果は、大甘の自己採点で73点。120点満点で6割。なんとか、合格できたかな・・・。

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