弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年11月13日

みんなが笑顔になる認知症の話

人間

(霧山昴)
著者 竹田 伸也 、 出版  遠見書房

ガンという病気も身近な存在ですが、同じように認知症も恐ろしく身近にある病気ですよね。
現在、65歳以上の人のうち、7人に1人、500万人が認知症。これからますます増え、2025年には65歳以上の人の5人に1人が認知症になると予想されている。認知症の一番のリスクは、「年をとること」にある。認知症は、脳の老化がもとで起こる脳の病気。
大脳が壊れてうまく働かなくなり、日常生活に支障が出てしまう病気。
脳の奥深くにある大脳基底核や小脳は認知症によって障害を受けにくい場所なので、動作として覚えた記憶は残る。
認知症でもっとも多いのは、アルツハイマー型認知症。
ヒントを与えられると思い出せることは「再認」といい、これが出来ないのが病的なモノ忘れ。
認知症になると、それまで当たり前のように出来ていたことが、当たり前でなくなる。
認知症は死因となりうる病気。
認知症は、長い時間をかけて、少しずつ症状があらわれる。認知症と診断されたあとも、しばらくのあいだ一人暮らしをしている人は多い。
認知症は早目に見つけることができると、薬によって進行を遅らせることができる。
認知症の予防は、認知症になりにくい生活習慣を送ることが大切。ストレスをためるのは認知症にとって良くない。
認知症の人への対応の基本は「安心」を届けること。
相手が怒り出したら、ほとぼりが冷めるまで、しばらく相手から離れていること。まずは相手の訴えをよく聴く。そして否定も肯定もしない対応をする。相手の尊厳を支えるコミュニケーションをする。
読んでるとチョッピリ安心も出来る、認知症についての本です。
(2016年11月刊。1400円+税)

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