弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年10月 2日

老人一年生

社会

(霧山昴)
著者 副島 隆彦 、 出版  幻冬社新書

私たち団塊の世代が古稀の世代に突入しつつあるなかで、身体のあちこちが悲鳴をあげている人が目立ちます。私も、ほんのちょっとしたことで先日来、膝が痛くてたまりません。
この本は、私たちより少し年齢(とし)下の著者が老人とは何かを端的に表現していて、なるほど、そうだよねと深く大きくうなずいてしまいました。
老人とは何か。それは、痛いということ。老人は痛いのだ。
としをとると、あちこち体が痛くなる。老人になるとは、体があちこち順番に痛くなることなのだ。誰もが老人痛になる。それが運命だ。老人病は治らない。体のどこが悪くなるかは、その人の運命だ。その運命を運命として引き受けるしかない。自分の体を医師に丸投げせずに、病気と向き合いながら、その時その時、自分自身で対処していくしかない。
著者はビールを飲むのをやめて焼酎党になったとのこと。私も同じです。ビールはもう5年以上も前に飲むのを止めました。今も、焼酎の水割りを飲みながら書いています。20度の焼酎を10倍以上に水がわりに薄めて飲んでいるのです。もちろん冬は、お湯割りです。
著者は鍼灸師に月に2回通っているとのことです。子どもが身近にいたら、私も鍼灸をしてもらいます。ツボに温灸をすえるのも気持ちのよいものです。すっきり、しゃきっとした効果があります。そして、膝の痛みには全身マッサージをしてもらいます。血行を良くするのです。昔、膝にヒアルロサンの注射を打ってもらったことがありますが、注射は怖いので、1回だけでやめました。
虫歯はありませんが、一本だけ差し歯にしています。目は白内障の徴候があると診断されています。耳は聞こえにくくなりました。
著者の薬嫌いは徹底していて、高血圧なのに血圧を下げる薬を飲んでいないそうです。私も基本的に薬は飲みません。皮膚科の軟こうはすぐに塗りますし、目薬もよく目にさしますが、飲む薬はほとんど飲みません。
老人になるとは、どういうことなのかを同世代の人々に分かりやすく説明した本でした。
(2017年5月刊。760円+税)

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー