弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年6月 4日

知っているようで知らない鳥の話


(霧山昴)
著者 細川 博昭 、 出版  サイエンス・アイ新書

本のタイトルどおり、驚きいっぱいの知的刺激あふれる本です。
カラスは遊ぶのが大好きで、1つのボールを集団で追いかけて奪いあったりする。証拠写真があり、なるほどと思いました。
カラスのなかには、カレドニアガラスのように、未知の材料から、状況(必要)に応じた道具をつくり出す能力のあるカラスがいる。
オウムも、カラスと同じように自作した棒をつかって、食べ物をたぐり寄せる。
カケスは、エサの少ない冬に備えて、実りの季節(秋)に栄養価の高いドングリを隠して、溜め込んでいく。カケスは、最大4000ケ所にものぼる隠し場所を正確に記憶している。どこに隠したのかを忘れることはない。
大型のインコであるヨウムは、好奇心が強く、安心できる相手と認識した人間を深く信頼する。
ヨウムのアレックスは、色や形などを50以上も正確に理解し、自分の口で名称を言えるようになった。
ブンチョウは、音楽を聞き分けている。クラシック音楽を好み、現代音楽を聞くくらいなら無音のほうがマシと考える。
ニワシ(庭師)ドリのオスは、メスの気を惹く構造物をつくる以外には何もしない。オスのつくった構造物が気に入ったメスは、オスの才能を認め、その場で交尾する。オスのつくる構造物は、完成するまで10ヶ月もかかる。
カモのヒナが卵からかえるのが同時期になるのは、卵の中のヒナが、卵の内側から卵殻を突つき、その音をまわりの卵に伝え、それぞれの出す音を聞いて、自分の成長が周囲より早いか遅いかを知って、成長速度をコントロールしているから。
よくも、こんなことが判明したものですね。観察だけからとは思えませんが・・・。
陸上にすむ哺乳類で、息を止められるのは人間だけ。チンパンジーには、その能力はない。
鳥は、息を止めたり、気管支を通る息の流量をコントロールして歌をつくっている。
インコやオウムは、寝ているときに、寝言として、耳にした声や、覚えている人間の言葉を口にすることがある。
カラスやインコは、人間の視線をたどって、その目が見ている先を知ることができる。
ツバメの赤ちゃんが巣から放り出されているときには、つがいを見つけられなかった若いオスが、カップルを破局させる目的でヒナをつまみ出してしまった可能性がある。
メスは、ヒナが全滅してしまうと、カップルを解消して、新しいパートナーを探そうとする。
いやはや、世の中は奇想天外、知らないことだらけなんですよね・・・。
(2017年3月刊。1000円+税)

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