弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2017年3月12日

カフェインの真実

アメリカ

(霧山昴)
著者 マリー・カーペンター 、 出版  白揚社

コカ・コーラの成分は今も怪しいと私は疑っています。中毒性の原料が混じっているからこそ、そんなに美味しくもないのに、タバコのように、いつまでも止められずに飲み続ける人々がいるのです。
コカ・コーラの名前は、初期の製法に入っていた2種類の興奮剤に由来する。南米産のコカの葉と、カフェインをふくむアフリカ原産のコカ・ナッツだ。
20世紀初めのコカ・コーラ1杯(250ml)には81ミリグラムのカフェインが入っていた。これは現代のコカ・コーラ350ミリリットル缶に含まれているカフェイン量の倍以上だ。裁判のあと、コカ・コーラ社は、カフェイン量を減らした。
そして、粉末カフェインをつかっている。合成カフェインは、植物がつくり出したカフェインを横取りしたものではなく、カフェインの成分を池の物質から流用して組み上げたカフェインだ。
モンサント化学工業は合成カフェインを大々的に生産している。
あの悪名高きモンサントがここにも登場するのに驚きます。
カフェインは運動能力を高める薬物だ。しかし、たいていの競技で使用が認められている。カフェインの作用は、運動能力や認知力の向上、そして不眠や不安障害に至るまで、多岐にわたる。
カフェインには、うつ病を予防する効用があるかもしれない。コーヒーを飲む人のほうがうつ病になる人が少ない。そして、もっともコーヒーを飲む人は、もっともうつ病になりにくい。
カフェインの禁断症状は、実に不快なもので、頭痛や筋肉痛、疲労感、無気力、うつ状態をともなうことが多い。カフェインの摂取を急にやめると、多くのアメリカ人はひどい不快感に見舞われる危険性が高い。
カフェインは、神経細胞に対する作用の仕方がコカインやヘロインのような依存性薬物とは異なっている。とくに、脳内のドーパ濃度に及ぼす影響は少ないようだ。
私はコンビニにはあまり入りたくないのですが、街角にあるコーヒーショップでは、よくカフェラテを飲みます。さすがに、二杯目は抹茶ラテにすることも多いのですが・・・。
(2016年12刊。2500円+税)

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