弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2012年12月 1日

動かす力

司法

著者   渡部 喬一 、 出版   KKベストブック 

 法曹の大先輩による味わい深い本です。
 物事をすべて肯定系で考えていくためには、まず自分という人間を好きになること。自分が好きになれば、生きていることも楽しくなってくる。
 法律三分、人間七分。つまり、事件の解決にあたっては法律だけではなく、人間性を重視することが大切だ。人間力を高めるためには、まず、自分自身の内面を高め、強くするよう心がけなければならない。そのためには肯定力を十分に生かして常に前向きに、肯定的に物事をみることが大事だ。
どんなに苦しい状況に陥っても、ピンチこそチャンスだと常に前向きに明るくとらえること。そのことによって、苦境にも力強く立ち向かっていける。何よりも内なる力の源たる気力を充実させること。そのために大事なのは、言葉の力だ。
 朝8時には事務所に出て仕事をはじめるというのは、あまりマネしたくありませんが、この本で何回も強調されている、法律三分、人間七分については、大いに共鳴したことでした。
 今後とも、ますますのご活躍を祈念します。
(2012年4月刊。1524円+税)

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