弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2012年11月18日

日本の笑い

日本史(江戸)

著者    コロナ・ブックス 、 出版    平凡社 

 伊藤若沖が布袋(ほてい)さんを描いています。いかにも、ふくよかな布袋さんたちです。芭蕉翁が大阪で51歳のとき亡くなった状況を描いた絵もあります。
 旅で病んで夢は枯野をかけ廻る。
その遺言を知りませんでした。死んだら木曾義仲公の側に葬ってほしいというものでした。それで大津市にある義仲寺(ぎちゅうじ)の義仲の墓のとなりに葬られているそうです。
 英(はなぶさ)一蝶の「一休和尚 酔臥図」もすごいですよ。よく描けています。
世の中は、起きて稼いで、寝て喰って、あとは死ぬのを待つばかり。
 さすが、人生の達人ですね。耳鳥斉という、宮武外骨も岡本一平もあこがれた、漫画の元祖のセンスよい絵も紹介されています。日本のコミックは歴史があることを十二分に納得させる絵です。
 「北斎漫画」にも圧倒されます。4頁にわたって「デブ」の画があり、さらに次の4頁に「ヤセ」の百態が描かれています。
 さすがの北斎です。どちらにも嫌みがなく、思わずほほえんでしまいます。人間の内面にまで踏み込んでいるからでしょうか・・・。
 日本人のマンガの伝統が決して浅いものではないことを、しっかり再確認させられる画集でした。
(2011年12月刊。1800円+税)

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