弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2009年5月23日

日本の城郭

日本史(江戸)

著者 西野 博道、 出版 柏書房

 著者自身が日本全国を駆け巡って、有名な城の写真を撮ってまわったというのですから、すごいものです。写真を見てるだけでも楽しいのですが、もちろん、それぞれの城について詳しい解説が付いていますので、言うことはありません。これで2400円とは安いものです。私もこの本に登場してくる城のいくつかは実地に見ていますが、まだまだ見るべき城は尽きないことがよく分かります。
 紹介された45の城のうち、私の行ったことのある城を並べてみます。
 関東より北は、残念ながら一つもありません。浜松城、金沢城、名古屋城、岐阜城には行きました。岐阜城は急峻な山にそびえる山城です。ここに斎藤道三がいて、竹中半兵衛が城を占領したとか、木下藤吉郎(秀吉)そして織田信長が占領したのかと思うと、感慨深いものがありました。すぐ下に、長良川が流れていますが、斎藤道三は息子の軍勢と戦って戦死したのでした。
 彦根城にも行きました。姫路城はもちろん行っています。さすがに白鷺城といわれるだけのことはある優美な城です。岡山城は平地の城です。関が原合戦で西軍を裏切った小早川秀秋が城主となった城です。寝返り者という世間の非難を浴びて家中は乱れ、重臣は離反し、岡山城に入って2年後に21歳の若さで病気で亡くなり、小早川家は断絶したとのこと。哀れです。
 広島城・鳥取城と続きます。鳥取城は下から眺めただけですが、秀吉が完全に包囲して用意周到な兵糧攻めをしたことで有名です。戦国の闘いも知恵比べだったのですね。
 松江城、松山城、高知城はよく保存(再現)されています。高知城の下に広がる日曜市で、ふらりと入った店のカツオのタタキ定食の美味しさは今でも忘れられません。また行きたいところです。
 小倉城にも佐賀城にも、もちろん行きました。佐賀城の大広間は一見の価値があります。そして、熊本城です。再現された大広間を見ましたが、思わず息をのむほどの壮麗さです。島原城・鹿児島城にも行ってきました。武家屋敷がそのまま残っていたりすると、昔の風情が感じられ、江戸時代を背景とする藤沢周平などの小説がとても身近に感じられます。
 
(2009年2月刊。2400円+税)

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