弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2009年2月14日

アイバンのラーメン

社会

著者:アイバン・オーキン、 発行:リトルモア

 東京は世田谷に、アメリカ人によるラーメン屋があるそうです。京王線の芦花公園駅の近くです。今度、私も行ってみましょう。といっても、開店日にはかなりの行列が出来ているようなので、行っても食べられるか心配です。
 店主は、生粋のアメリカ人です。それも、コロラド大学を出て、シェフになったうえで、日本にやってきて自己流のラーメンを作り上げたというのです。すごいものです。伊丹十三監督の映画『タンポポ』を見て、ラーメンにあこがれたというのですから、大した根性です。
 店主の父親は知財専門の弁護士です。すごく成功しているそうです。
アイバンで出るラーメンが見事な写真で紹介されていますが、どれも、いかにも美味しそうです。ともかく、メンもスープもトッピングの卵も、すべてが手作りだというのです。しかも、感心したのは、仕入れが近所の商店街からなのです。いやあ、実にいいことですよね。共存共栄の精神をまさに実践しているのです。
サイドメニューとして焼きトマトがあり、豚飯があり、デザートのアイスクリームまであるのです。スープは豚骨スープではありません。塩ラーメンとしょうゆラーメンです。これも脂の多すぎるラーメンにしないようにしているからです。
毎日でも食べられるラーメンであるために、豚の脂は10cc未満しか入れていない。有名ラーメン店のラーメンは、基本的に一杯のラーメンに30~40ccの動物性の脂が含まれている。こんなに大量の脂が入っていると、身体に良くないし、毎日なんか、とても食べられない。
アイバンのラーメンは、さわやかな味だそうです。食べたあと、よい気持ちになるラーメン。これがコンセプトというのです。ここまで聞いたら、一度は食べずにいられません。でも、1日、120人の客しか入れない。営業時間も平日は夕方から夜のみ、土日は昼から夕方まで。そして、水と第四火は休み、というのです。席も10席しかありません。そのくせ、キッチンは広々としているというのですから、異例づくめです。
 メンはスープとよくからんでいる。メンをすすると、スープが口に入り、メンマも細長いので、同時に口に入る。一度に3つの味を楽しめる。さらにチャーシューと卵を合間に食べたら、すべての味がなじんで、ひとつのラーメンの味になる。一口ですべてが味わえるのが、アイバンのラーメンだ。
 いやあ、ぜひぜひ行って味わってみたいラーメンです。

(2008年12月刊。1600円+税)

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