弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2007年10月12日

犬と私の10の約束

著者:川口 晴、出版社:文藝春秋
 犬好きの人にはこたえられない感動本です。可愛らしいゴールデンレトリバー犬の仔犬の写真が入っていて、まるで実話の世界です。
 犬の名前はソックス。友だちがつけた名前はタビ。たしかに、写真を見ると、右足の先っぽだけ白色になっていて、まるで靴下をはいているかのようです。
 犬を飼うときには、犬と10の約束をしないといけない。それが守れないのなら飼ってはダメだし、飼っているあいだは、この約束をいつも思い出すこと。
1、犬語は分かりにくいかもしれないけれど、私と気長につきあってくださいね。
2、私を信じて。それだけで私は幸せです。
3、私にも心があることを忘れないで。
4、言うことをきかないときは、理由があります。
5、私にたくさん話しかけて。人のことばは話せないけれど、わかっています。
6、ケンカはやめようね。本気になったら私が勝っちゃうよ。
7、私が年齢(とし)をとっても仲良くしてください。
8、私は10年くらいしか生きられません。だから、一緒にいる時間を大切にしようね。9、あなたには学校もあるし、友だちもいるよね。でも、私にはしかいません。
10、あなたと過ごした時間を忘れません。お願いです。私が死ぬとき、そばにいてね。 どうか覚えていてください。私があなたを愛していたことを。
 なーるほど、いい約束ですね。でも、人間って、すぐ自分の都合で動いて、こんな約束をしたことを忘れてしまうんですよね。
 私が小学生のころ飼っていたのはスピッツ犬で、座敷犬でした。上も下もかまわず歩いていましたから、畳の上はいつもザラザラしていました。今なら、とてもそんなことは耐えられませんが、一家5人(そうです。子どもが5人もいて、私は末っ子なのでした。姉たちにおしめをかえてもらっていたそうですが、もちろん、そんな記憶は私にはありません)、だれも気にせず、平気で犬と同居していました。ルミ(オスのスピッツ犬なのですが、勝手にそう呼んでいました)は、私が大学に入って1年もしないうちに、家の前の道路で車にはねられて死んでしまいました。だから、私は死に目には会えませんでした。遠く、東京で泣きました。恐らく老衰して、足がよく動かなくなっていたので、モタモタしているうちに車にはねられてしまったのでしょう。
 ゴールデンレトリバーも、大きくなるのはすごく速いんですね。大きくなったソックスの写真もあります。映画になるそうです。見てみたいですね。
 朝7時すぎ、雨戸を開けると清々しい純白の芙蓉の花がこぼれんばかりに咲いています。夕方には赫い花になってしまう酔芙蓉がいま盛りです。下の田んぼの稲刈りが終わって、スッキリしました。ヒマワリを刈りとり、見通しのよい庭になりました。チューリップやアネモネなど、春の花を少しずつ植えています。土いじりは楽しい作業です。
(2007年7月刊。1143円+税)

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