弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年6月 3日

驚異の古代オリンピック

著者:トニー・ペロテット、出版社:河出書房新社
 古代オリンピックは紀元前776年から紀元後394年までの1200年のあいだ、4年に1度、1回も欠かさずギリシアのオリュンピアで開催されました。当時の人にとってオリンピックを見ないで死ぬなんて、大変な不幸でした。
 選手はみな全裸で出場します。肉体をさらけ出すのを恥ずかしがるのは野蛮人だけ。生まれたままの姿で戦うのは、社会階級を脱ぎ捨てることの象徴でもあります。
 ただし、協議への参加が認められるのはギリシア人の血を引く自由民の男性だけで、女性や奴隷、外国人の参加は認められていませんでした。
 映画「ベン・ハー」に出てくる戦車競技はかなり正確に再現されたものであり、これはオリンピックの2日目に開かれた。オリンピック3日目には、ゼウスの祭壇に雄牛100頭のいけにえを捧げる儀式がとり行われた。当時、肉はとても高価なものだったので、庶民の大半にとっては、いけにえの儀式は肉を味わう唯一のチャンスだった。
 私がオリンピックに関心をもったのは、1964年の東京オリンピックだけです。なにしろ、このとき私は高校1年生でした。日本の女子バレーボールの決勝戦などを興奮しながらテレビで見ていた記憶があります。それ以降、私はテレビは見ませんし、見るスポーツ全般に関心をなくしましたので、オリンピックなるものは大晦日の紅白歌合戦と同じで、世間でなんかやってるな、という感じで、まったく関心がありません。
 まあ、こんな変わり者がいてもいいんじゃないでしょうか・・・。おまえは一体何が楽しみなんだ。まさか私にそんなことは訊きませんよね。ほれ、いま、あなたが読んでいるこの文章こそが、私の楽しみなんですから・・・。本を読み、文章を書くこと。そして、昼間の明るいうちには花と生きものの世話をすること。これが私のなによりの生き甲斐なんです・・・。まあ、そうは言っても、オリンピックを見て楽しむのを否定しているわけではありません。人それぞれ、好き嫌いはあり、その多様性をお互いに認めあって、この世は成り立っている。このことを確認したいだけです。くれぐれも変わり者は抹殺せよ、なんて思わないでくださいね。今度はオリンピックは北京であるんでしたっけ・・・。交通渋滞が心配です。今でもすごいんですから、いったいどうなるんでしょうか・・・。

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