弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年4月 1日

動物が好きだから

著者:増井光子、出版社:どうぶつ社
 著者は上野動物園の園長もつとめ、女性獣医の草分け的存在です。67歳になるのに、騎乗マラソンとも言うべきエンデュランスに出場し、馬に乗って21時間とか4時間走り続けたというのですから、タフそのものです。馬に乗って走るから楽かと思うと、決してそうではない。馬にあわせて、馬上で人も同じように走っているのと同じだけの負荷がかかっている。私は馬に乗って走ったことはありませんが、なんとなく分かります。
 子どものころから動物が好きで、獣医になって動物園に入るまでの苦労が語られています。なにごとも先駆者は大変です。動物園って、動物を虐待しているところではないかという見方があります。でも、決してそうではないと著者は訴えます。地球上の野生動物で絶滅しかかっている種は多い。それを保護している役目も果たしている。しかも、野生動物と人間を結びつける場でもある。そう強調しています。なるほど、と思いました。
 動物園で一番人気は、ゾウ、キリン、ライオンだそうです。なるほど、なるほど、よく分かります。私も、子どもたちが小さいときには動物園に何度も連れていきました。大人も落ち着くところなんですよね。しかも、童心に帰ることができますし・・・。

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