弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年12月 1日

異形の城

著者:東秀紀、出版社:講談社
 明智光秀の本能寺の変については、既にたくさんの本がある。この本が類書と異なるのは、安土城にスポットライトをあてて、その吹き抜け構造などを紹介しながら、信長の精神構造にふみこんだところにある。
 安土城については、『復元安土城』(講談社)などによって、CGによる復元図で視覚的に捉えることができる。高層の木造建築物の内部に吹き抜けがあるとか、ともかく異表を衝くものであったことは確かだ。今に復元できればと願う。
 光秀が信長の正妻と不倫関係にあり、それを知った信長が冷たい仕打ちをしたこと、その正妻が信長の本能寺の情報を提供していたとされている。これらが史実にあうものかどうか疑問を感じたが・・・。

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