弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年9月 1日

人間の盾

著者:木村公一、出版社:新教出版社
 著者は団塊の世代で、バプテスト教会の牧師。今年3月、アメリカ軍のイラク攻撃のとき、バグダッド市内に「人間の盾」として変電所に住みついた状況をレポートした本です。同世代の人ですが、すごい勇気があると敬服してしまいました。私にはとてもそんな勇気はありません。
 アメリカ軍によるイラク攻撃が間違っていたことは、今ではアメリカ国内でも理解されつつあるようです。しかし、日本人の私たちは、それを今さら遅いと笑うことは許されません。日本の自衛隊が、これからアメリカの指示(いえ、命令と言うべきでしょう)によってイラクへ出かけ、アメリカ軍の盾(下働き)をさせられようとしているからです。
 フランスやドイツのイラク戦争への対応を見るにつけ(イギリスは別です)、日本は本当に独立国家なのか本当に疑ってしまいます。

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー