弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年6月 1日

あやめ横丁の人々

著者:宇江佐真理、出版社:講談社
 祝言の席に、花嫁の好きな男が押しかけてきて花嫁をさらっていく。花婿は男の意気地を立てるために追いかけ、男を切り捨てる。花嫁はあとで自死してしまう。花婿は逆うらみから花嫁の一族から追われ、あやめ横丁に隠まわれる。ところが、この横丁の住人はすべて訳あり、いわく因縁のある人々ばかり・・・。
 江戸時代の下町を舞台とする時代小説。訳ありの訳がひとつずつ解き明かされていく展開は、なかなか胸をうつものがある。あやめ横丁の由来も花の名前ではなかった・・・。たまに江戸情緒にひたってみるのも乙なもの。

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