弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2025年9月29日

読んで楽しむ野鳥の事典

生物


(霧山昴)
著者 上田 恵介・ねもと きょうこ 、 出版 成美堂出版

 以前は、わが家には2ヶ所にスズメの巣がありました。トイレのすぐそばにもあって、ヒナが育つときには、朝早くからにぎやかでした。すぐ下の1反ほどもある田で米作りをやめてから、スズメはいなくなりました。カラスは団地を徘徊していて、路上のゴミ袋を破って、生ゴミをまき散らします。カササギは団地内の電柱につい最近まで巣をつくっていました。九電か九電工が定期的に年1回は撤去しています。
 庭に来るのは、まずヒヨドリです。娘が植えたホーレン草を、そろそろ収穫できるころと思っていると、その直前に見事に食べられてしまいました。一度だけヒヨドリがスモークツリーに巣をつくりました。ある朝、ヒヨドリが2羽うるさく鳴いているので何事かと思うと、ヘビが木を登っているのです。地上から3メートル以上もある高さの巣にヒナがいるのを地面を這うヘビがどうやって探知するのか不思議です。いったんヘビは木から叩き落としましたが、2羽のヒナは、結局、ヘビに食べられてしまいました。以来、ヒヨドリを含めて、わが家の木に野鳥が巣をつくることはまったくありません。
可愛らしいのは春のメジロと秋から冬のジョウビタキです。ウグイスもたまに来てくれますが、その姿を拝むことはめったにありません。ツバメは団地内には見かけますが、わが家には来ません。駅舎に巣をかけるのも少なくなりました。
この本によると、「けんもほろろ」というのは、キジの声だそうです。鋭いキジの鳴き声がつっけんどんに聞こえることから来ているそうです。
「鷹は飢えても穂を摘まず」というのは、タカは肉食なので、飢えても穀物を食べないことから来ているそうです。
ときどき庭に来て、地面をはねるようにしてピョンピョンと移動する小鳥がいます。ツグミかなと思いますが、この本に描かれている姿とは少し違います。
ムクドリは、たまに下の休耕地に集団でやってきます。
たしかに読んで楽しい小鳥の事典です。
山に近い、田んぼがすぐ近くにある田舎に住んでいると、たくさんの野鳥を身近に観察して楽しめる良さがあります。田舎暮らしの良さをアピールするのも、年齢(とし)をとったからなのでしょうね。
(2025年6月刊。1540円)

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