弁護士会の読書
※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。
2025年9月16日
カエルの見つけ方図鑑
生物
(霧山昴)
著者 松橋 利光 、 出版 山と渓谷社
わが家の庭には、カエルもいます。モグラがいて、昔からヘビもいるのです。梅雨どきには、門柱あたりに小さな緑色のアマガエルがじっとしています。私は見るだけで、邪魔はしません。庭を耕すと、土色の小さなツチガエルがぴょこぴょこ出てきます。冬に庭を掘り返すと、冬眠中のカエルが出てきますので、そっと土のなかに戻してやります。
すぐ下の田んぼが水田だったときにはウシガエルが鳴いて、うるさいほどでした。
小学生のころは、カエルのお尻にストローを差し込んで、お腹をふくらませて、池の中にポーンと放り込んで、カエルがあたふたするのを見て面白がっていました。子どもは残酷です。
ザリガニ釣りをするときは、そこらのカエルを捕まえて、地面に叩きつけたあと、カエルを股さきして、カエルのももに糸をつけてエサにしてザリガニを釣り上げていました。カエルをエサにするとよく釣れるのです。カエルを手にとって叩きつけて殺すことなんて、子どもはみんなまるで平気でした。
この本によると、カエルは体を乾燥から守るための分泌物に毒性があり、手に傷があると、分泌物が染みて、ピリピリと痛みを感じたり、分泌物に触れた手で目を触ってしまうと目が開けられないほどの痛さを感じることがあるそうです。なので、カエルをさわったら、必ず手を洗うように、とされています。
ヒキガエルは、耳線や皮膚から、白い粘性のある毒を出すことがあるので、親指と人差し指を輪にして、後ろ足のつけ根を持つとよいとのこと。
久しく森のなかの小川近くに行っていませんが、鳴き声に惹かれるのは、なんといってもカジカガエルですよね。
オスはメスに気づいてもらうために必死で鳴いている。カエルを飼うときの注意として、カエルはよく食べるので、エサを十分に与えないと、やせてしまう、とあります。
とくにヒキガエルは大食漢だそうです。ダンゴムシやワラジムシを好んで食べるとのこと。我が家には、ダンゴムシが、それこそウジャウジャいます。庭のカエルが何を食べているのか、気になっていましたが、謎の一つが解けました。
コオロギも食べるそうですが、こちらは捕まえるのが難しいですよね。
それにしても、池がなく、水気の乏しい我が家の庭のどこでオタマジャクシが育つのか、不思議でなりません。
たくさんの身近なカエルの写真を眺められる、楽しい図鑑です。
(2025年4月刊。1760円)