(霧山昴)
著者 タビサ・スタンモア 出版 河出書房新社
この本では、中近世ヨーロッパ、とりわけイギリスにおけるカニングフォーク(カニングマン・カニングウーマン)とその技法が紹介されています。
カニングフォークとは、人々のあいだで日常的に発生する諸問題を解決し、願いを叶えてくれる一種の魔術師のこと。盗人や遺失物を探し当てる 恋愛の成就、子宝に恵まれる、恨む相手への復讐、妻探しなどについて カニングフォークは解決する。
そして、カニングフォークは占い師でもあった。カニングフォークは、魔女や妖術師とは区別されていた。しかし、少なくないカニングフォークが魔女狩りの犠牲になっている。
多くの貴族が王や女王の寵愛(ちょうあい)や影響力を手に入れるため魔術を使った。ところか、庇護者である国王が議会との関係で力を失うと、魔術を使っていたとされる有力者も安泰ではなくなり、果ては暴徒から襲われ、死に至る者もいる。
キリスト教徒にとって、完全断食というのは伝統的習慣。断食には重要な意味がある。ある女性は、「敵対者に復讐するために完全断食を行ったとして、裁判所に召喚された。
危害魔術...。ロウ人形をつくり、針を突き刺す。眼、心臓、そしておちんちんに針を突き刺し閉じた錠前に呪文を唱えてから井戸になげ、カギは別の井戸に捨てた。すると、女性を捨てた男性は性的不能となった。
現代日本でも占い師は繁盛しています。でも、オウム真理教に幼い子どもともども殺害された坂本一家について、その埋められた場所をあてた占い師は一人もいませんでした。
(2025年12月刊。3190円)


