(霧山昴)
著者 日本脳神経科学学会 、 出版 講談社ブルーバックス新書
高校3年生になる直前の春、私は理系から文系に転向しました。それまでは脳の生理学を研究するのも面白そうだと考えていたのです。でも、数学 の図形問題などで、ひらめかないので、これは向いてないとあきらめました。物理や化学は好きだったのですが…。
なので、今でも人間の脳だけではなく、鳥の脳や恐竜の脳がどうなっているのか、すごく関心があります。
ミイラをつくっていた古代エジプトでは、脳には特に重要な役割はないと考えられていて、脳みそは捨てられていました。思考や感情の中枢は心臓にあるとされていたのです。脳は、心臓がうみだす熱を冷ますための「冷却装置」だとみられていました。なんとも驚くばかりです。
ところが、紀元前4世紀のアリストテレスとヒポクラテスは、喜びや悲しみ、思考はすべて脳から生まれるとしました。
それでも、「心臓こそが知性の座である」という考えは根強かったようです。
今では、脳の動きや電気信号を測定することも できて、脳の働きが精密に判明しています。
脊髄損傷によって歩行できなくなった人について、ワイヤレスで腰の脊髄に埋め込んだ装置によって歩行を可能にすることもできるようになっています。すごいことです。こんな科学技術の発達は大歓迎です。軍事ドローンの進歩やらAIの軍事活用なんていうのは恐ろしいばかりで困りますが…。
眠っている人に話しかける実験が紹介されています。すると、かなりの確率で睡眠中であってもコミュニケーションはとれるそうです。
くじけた心を回復させることもできるようです。アストロサイトを正常に機能させることによって可能になる。
脳の活性化には好奇心と柔軟性が大切。何か新しいことを知ろうとしたり、新しいものを創造するには、これまでのレパートリーから外れ、いつもと違う脳の活動をしなくてはいけない。私にとって、この世は不思議だらけなことだらけです。
だって、国民のことなんてこれっぽっちも考えておらず、自分の体制を維持することしか頭にないタカイチ首相について世論調査で半分の支持率があるというのが、不思議でなりません。
地下鉄の電車の中で、 ケータイが使えるというのは、なぜなのか、実感として理解できません。
楽観性は身体の健康とも関係している。楽観性の高い人は、そうでない人に比べて平均寿命が11〜15%ほど長く、 85歳以上まで生きる割合が高い。
私も、85歳までボケることなく、そこそこ健康で生きていけること、できたら弁護士もしていたいと思っています。
脳は、目から入ってきた情報をカメラのようにそのまま写している のではない。
うつ病患者の腸内細菌を無菌のマウスに移植すると、ヒトのうつ病に近い症状が出ることが確認されている。
夢はよく見ますが、起きてからも思い出せるのはごくわずかです。起きて1分前のものは記憶になく、20秒前のものを記憶している。うひゃ、そうなんですか…。
AIを使ったら、人を操作できるようになる、なんて恐ろしすぎる世の中になっています。
(2026年9月刊。1430円)


