(霧山昴)
著者 ジョー・キャラハン 、 出版 創元推理文庫
イギリス・ミステリー界の新星として注目を集めている著者によるミステリー小説です。
AI捜査官を使って現場の捜査官の人減らしをすすめようとする動きがあります。
捜査にあたって沈黙は武器として使える。ほとんどの人間は沈黙を埋めるために、あせって余計なことを言ってしまう。それが捜査官に有利に働く。
公開されているSNSのサイトや、警察のイントラネットで入手できる経歴、職歴、百科辞典等から得た情報がすべて。それによって、個人は本人も知らないうちに丸裸になる。いやあ、ホント、怖い世の中です。なので、私はコーヒーショップでもどこでも100%現金で支払います。いつ、どこで何をしていたのかを知られたくないからです。それは私がやましいことをしているからというのではありません。誰か、つまり企業と国家に管理されたくないのです。
イギリスにおいては、行方不明者の90%近くは2日以内に見つかっている。しかし、子どもは2%、大人でも4%は1週間以上も行方不明のまま。
捜査にあたって、電話で通じることは無理。やはり、顔を直に見て話すのが一番良い。
誰かがあなたの息子になりすまし、被害者のケータイ電話を扱うことがある。
厳しく辛い知らせでも、直接に会って伝えると、ほんの少しだけでも聞きやすい。そのための時間は、警察官の仕事としてもっとも辛いものだけど、もっとも主要な部分。これはまったくそのとおりです。
AIを使って捜査をすすめる世の中が来るのは間違いないことでしょうが…。
(2026年4月刊。1430円)


