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カテゴリー: 社会

アガワとダンの幸せになるためのワイン修業

カテゴリー:社会

著者:阿川佐和子、出版社:幻冬舎
 いつものことながら、この二人のおばさん(おっと失礼しました)、二人の妙齢の佳人の語り口には、ついつい引きこまれてしまいます。
 このところあまり美味しいワインにめぐりあっていませんでしたが、この本を読んで、またまたボルドーワイン(サンテミリオンに行ってきましたので・・・)を、いやブルゴーニュワイン(ボーヌにも行って来ましたので・・・)を、飲んでみたくなりました。
 ボルドーは熟成したときの優雅さとしなやかさが女性的なのでワインの女王として、ブルゴーニュはきっぱりとした風味の強さや味わいが男性的なのでワインの王と言われている。
 ところが、私には、いつも反対のように思えてなりません。ブルゴーニュのワインの方が優雅でしなやかだし、色あいも深味のある赤のような気がしてなりません。初めてブルゴーニュをボーヌで飲んだときの初印象が今も尾を引いているのでしょうね。ボーヌのホテルで食前酒として飲んだキールの美味しさは今も忘れられません。
 苦い香り、甘い香り、酸っぱい香りというありきたりの表現は、ソムリエには禁止されている。そうなんですよね。それじゃあ、素人そのままですからね。じゃあ、何と言ったらいいのでしょう。
 まずはグラスを回さずに匂いを嗅ぐ。空気を入れると、発酵が熟成からくる香りで見えにくくなる。果実からくる本来の香りを嗅ぐためにはグラスを回さないほうがいい。
 そのあとグラスを回し、空気を入れた香りを嗅ぐ。こうやって二段階で香りを楽しむ。
 ふむふむ、グラスをすぐに回すのではなく、回す前に匂いを嗅いでみるんですかー・・・。知りませんでしたね。
 ワインは、熟成がすすむと、果実香が少なくなり、ミネラル、枯葉、キノコ、土になっていく。渋味がとれて、溶けたときに、腐葉土のような香りが出てくる。
 熟成してくると、タンニンは減ってきて、今度はグリセリンのねっとりした感じが出てくる。酸味と渋味のバランスが少し落ちて、アルコールのもっているボリューム感が残る。それがコクにつながる。
 なるほどなるほど、このように表現するのですね。
 白ワインはキリリとした感じがあるが、これはリンゴ酸のせい。青リンゴやレモンなどにも含まれる酸味と同じ成分がブドウの中にも含まれている。しかし、赤ワインには含まれていない。
 おいしいシャンパーニュには一つの原則がある。口の中にいれた瞬間は元気のいいクリーミーな泡がわっと広がるけれど、喉を通っていくときには泡が溶けてやさしい味わいになる。
 イタリアワインには土壌の土臭みがある。クリーンなんだけど、必ず土壌からくる何かの香りがあって、酸味が多少ある。それがイタリアワインの基本。タンニン、土臭さ、ほどよい酸味。最初に腐葉土の香りを楽しみ、飲むと酸味がちょっとくるブルゴーニュ系、そして最後に黒胡椒のような刺激がある。
 ワイン好きは違う。ワイン好きは、いつも前を向いている。いつ、どんな機会に、あのワインを飲もうかって、ワクワクしている。
 うーん、いい言葉ですね。私もいつも前向きに生きていきたいと思っています。
 この本に登場してくるソムリエが、長崎出身、熊本出身(2人)、福岡出身と、半数も九州の人なのにも驚きました。偶然のことなんでしょうが・・・。
 私はワインは赤と決めています。あの渋味というかコクのある色あいにもほれこんでいます。白をいただいたら、知りあいに譲ってしまいます。なんたってワインは赤です。

決定で儲かる会社をつくりなさい

カテゴリー:社会

著者:小山 昇、出版社:河出書房新社
 私と同世代、つまり団塊世代の社長が自分の実践にもとづいて書いたビジネス書です。なかなか説得力があります。
 お客様アンケートには、普通を除き、大変よい、悪い、大変悪いにする。普通があると多くのお客がこれにマルをつける。それではアンケートをとる意味がない。なーるほど、ですね。アンケート項目は少ないほうがいいわけですので、これから私も普通はなくします。
 やりたいことを決めるより、やらないことを決めると、うまくいく。やらないことを先に決める。仕事でも遊びでも同じ。
 なーるほど、ですね。実は、私も同じです。カラオケしない、ゴルフしない、テレビは見ない、二次会に行かない。こうやって自分の時間を確保しています。
 接待は、するのもされるのも基本は新宿で、かつ自分の行きつけの店とする。支払いは先方もちでも。店に喜ばれるのは自分。社員がお客様を接待するときには先方の行きつけの店で、ボトルの2本でもお客様の名前で入れるようにする。そうすると喜ばれる。お客様の喜ぶところにお金をつかうのが接待の基本。
 ふむふむ、なるほど、そういうことなんですかー・・・。
 経理担当者と社長の違いは何か。経理は正確でなければいけないが、社長はアバウトでいい。その代わり早く知ることが大切だ。そうだったんですか。そう言われたら、そうですよね。
 支払手形は発行しない。受取手形もダメ。手形ほど怖いものはない。会社にとって、手形は麻薬以外の何者でもない。
 この本を読んで大変勉強になったのは、銀行とのつきあいの点です。私も長いあいだ銀行と取引しているのですが、地元の信用金庫などは私の事務所に対して一応の敬意を払ってくれますが、都市銀行となると、ハナにもひっかけられません。いつも悔しい思いをしています。
 銀行から融資を受け、毎月きちんと返済する実績をつくることは、経営の安定をはかるうえで、とくに大切なこと。昨年、複数の銀行から融資を受けた。どうしてもお金が必要だったというのではない。借入金額のキャパシティを広げるためのこと。金利が下がったので、月々の返済金利額を固定して、借入額を増やした。
 銀行は常に過去の実績に対して融資する。支店長が会社にやってくるのは、挨拶に名を借りた融資のための基礎情報の収集のため。社内の雰囲気が明るいか、社員は元気そうか、などを見ている。たとえば、赤字企業の社員は一般に来客に挨拶しないものだ。
 こちらから、毎月、銀行に出かけていって支店長に挨拶する。毎月の定期訪問で注意深く観察を積み重ねると、次第に銀行の状況も察しがつくようになる。
 銀行訪問は、午前中がいい。午後2時以降は、銀行は忙しい。また、月末や月初め、そして5日、10日は外す。一行につき1回20分まで。銀行に内情を話すときは、悪いことを先に話し、よいことは後に話す。人間は最後に聞いたことが印象に残るから。
 銀行からお金を借りるときには、根抵当権ではなく、抵当権で借りるほうがよい。担保は金融機関がもうけるための仕組み。ただでさえ、借り主は不利な構造だ。
 銀行は晴れの日には傘を貸す。しかし、雨の日になったら傘を返せと言い出す。銀行を自社のチェック機関にする仕組みをつくりあげる。銀行に判断を仰ぎ、自分のチェック機関にする。なにしろ銀行は同業他社をたくさん見ている。その事業が伸びるかどうか、融資しても大丈夫かどうかを常に考えている。冷静かつ客観的に判断するという点では銀行に勝るところはない。
 この会社の定着率の高さは驚異的です。2004年から2006年まで、3年間で28人の新卒社員が入社し、辞めたのはたった1人だけというのです。信じられません。
 こちらの指示に対して、即座に行動できない人はダメ。どんなに成績が優秀でも採用しない。社長と同じ価値観を共有でき、素直な人材、こんな人を採用する。優秀な人間は、とかく他人の話を聞かないもの。
 ふむふむ、なーるほど、なーるほど、いろいろ弁護士としても教えられること大でした。

自分を護る力を育てる

カテゴリー:社会

著者:宇都宮英人、出版社:海鳥社
 著者は熊本出身で、いまは福岡で弁護士をしています。高校時代から空手を始め、京都大学空手部の副監督。そして子供たちに空手を教える日の里空手スクール代表として、長く大活躍中です。英語・中国語など語学も堪能な、異才の弁護士です。
 この本は2冊目。著者より贈呈を受け、早速よみました。長く空手道にいそしんできた著者による実践的な護身術の心構えの本です。被害者だけでなく加害者にならないようにという複眼的な思考法が説かれている点がユニークです。
 身を護るとは、生命、身体、自由を侵害しようとするなど、人の尊厳を脅かす行為に対して、被害者にも加害者にもならないようにすること。他人の尊厳を脅かす行為を自らしないことが、自分の尊厳を脅かす行為を防ぐことになるだけでなく、自分の尊厳を脅かす行為を防ぐことが、他人の尊厳を脅かす行為をしないことにも結びつく側面がある。
 人の尊厳とは、生命、身体、自由など、人としてかけがえのないものであり、また、代わりのきかないもの。侵すことも、侵されることもできないもの。人としての価値を構成するのが人の尊厳。人としての尊厳は個人にしかなく、会社などの法人にはない。
 他人を脅かさないだけでなく、自分をも脅かさない。護身には、自分から自分を護るという側面がある。
 護身に必要な力は、人の尊厳に対する認識力、想像力、判断力、行動力、勇気、集中力、自己制御力、コミュニケーション力という言葉が連なる。
 このような力を生み出す源泉として、からだ、ことば、心という三つの要素が重要だ。
 現実の危険に対する回避行動は、どんな危険が生じているかを瞬時に把握し、その危険に対応する必要がある。護身において求められる身体技術は、瞬時に劇的な行為をとること。なるほど、そのために日頃から訓練しておくわけですね。
 相手からの身体拘束を弱めるには、息を吐き、リラックスした状態になることが必要。それで自分の身体がいくらか小さくなり、相手の身体との間に隙間が生まれ、拘束が弱まる。この小さな空間が生まれることで、技を仕掛けやすくなる。
 自分がリラックスすることで、相手方の力が弱められる。こちらが力を入れれば相手方に力が入るし、こちらが力を抜くと相手方の力も抜けるという相関関係にある。
 相手方の身体的・精神的なバランスを崩すのは、静的な力ではなく、力の落差である。
 空手の技法をことばで表現すると、次のようになる。短い時間と距離で、身体の力を抜いた状態と力に満ちた状態との転換を可能にし、その落差によって顕在化される身体のエネルギーを相手方の特定部位に伝えて相手方を崩したり、相手方に打撃を与える技術。そして、その時間と距離とを限りなくゼロに近づけていくのが技術の目標。
 空手の本質は、護身にある。
 さすが、空手道に40年以上も精進し、長く子どもたちに接しているだけのことはあるとつくづく感服しました。

世界をリードするオンリーワン中小企業

カテゴリー:社会

著者:木村元紀、出版社:洋泉社
 日本の中小企業は、世界市場でも大いにがんばっているのですね。この本を読んで、そのことを知って、なんとなくうれしい気分になりました。
 私は年2回の人間ドッグで胃カメラを飲んでいます。私の場合、麻酔の注射をうってもらいますので、すぐに意識が薄れて痛みも何もなく、いつのまにか検査は終わっているという感じです。ところが、胃カメラのような長いチューブを喉から差し込むのではなく、小型カプセルを飲み込むだけ、しかも身体の中から生中継できるというのです。驚いてしまいます。いえ、もう実用化されているというんですよ。すごいですね。
 飲み込んで排泄されるまでの7〜8時間にわたって、体内の様子を撮影でき、リアルタイムでモニターできる内視鏡なのです。「ノリカ・3」は、大きさが23×9ミリ。照明用の発光ダイオード(LED)を3種類そなえ、解像度の高いCCDカメラで一秒間に30コマの動画が撮影できる。電池は不要。無線で体外から電力を供給する。
 患者はコイルを埋めこんだベストをつけて大きな固定子とし、体中に入るカプセル全体を小さな回転子とする。患者の着るベストは、撮影した画像の受信、電力の無線伝送の役割も果たす。これはスゴーイ、そう思いました。体の外から体内で電気を起こさせたり、遠隔操作するというのです。まさしく逆転の発想です。
 さらにすすんだものには、中央内部の二重構造になったカプセルの内筒の中央部分に 360度回転するレンズが付いている。
 痛みを感じさせない超極細注射針。注射で痛みを感じるのは、針先か神経の末端である痛点にあたるから。この痛みを感じさせない注射針は、毎日、インシュリンを注射しなければいけない糖尿病患者を大きく励ますものだ。
 実は、アメリカは中小企業の比率が高い国だ。従業員数は比率でみると、日本と変わらない。むしろ、大企業から独立した企業が多い。アメリカのGDPは日本の3倍。中小企業の数は3.5倍、個人事業主は6倍近い。
 いまの日本の国内企業の最大の問題は後継者。創業者は、今や65〜70歳となっている。どこも跡継ぎがいないと頭を痛めている。弁護士会でも、今、この問題に取り組もうとしています。中央では中小企業庁とタイアップし、福岡では商工会議所との提携を考えています。

団塊世代の定年と日本経済

カテゴリー:社会

著者:樋口美雄、出版社:日本評論社
 団塊世代とは、狭義には1947年から49年までの3年間に生まれた人のこと、人口にして691万人、就業者数にして539万人。他の世代に比べて2〜5割も多く、日本の全人口の5.4%、全就業者数の8.6%を占める。
 団塊世代の出生数は806万人。もっとも出生数が多かったのは1949年で270万人。2003年に生まれた子どもは112万人だったから、その2.4倍である。団塊世代が生まれた出生地は、東京都49万人、北海道46万人、福岡35万人、大阪32万人、愛知32万人、となっている。あれー、福岡って多かったんですね。筑豊や大牟田に炭鉱があったせいでしょうね。1950年時点で734万人となり、1975年には、711万人だった。その後の30年間に172万人が死亡している。
 アメリカは、日本と少し事情が異なる。アメリカのベビーブームは1946〜1964年の18年間。長期にわたって毎年350〜400万人が生まれた。イギリス、イタリア、フランスは日本と同じ3年間がベビーブームだった。
 団塊世代の女子が生んだ子どもは676万人。単純にいうと、自らの世代よりも130万人少ない子どもを残したことになる。
 これから退職一時金として5.5兆円、年金給付1.4兆円の合計7兆円の退職給付が毎年支給される。
 団塊世代の未婚率は、最近の世代に比べると低い。団塊世代を世帯主とする世帯は、 2000年時点で、夫婦と子ども世帯(子どもは平均2人)が4割以上と、もっとも多い。子どものいない夫婦のみ世帯と、離婚や死別などによる単独世帯があわせて3割もある。
 東京圏の団塊世帯数は、この5年間で2万世帯増加し、持家率も6ポイント上昇している。団塊の世代は、その上の世代に比べて、三大都市圏とりわけ首都圏に偏在して居住している。
 1980年代後半までは、日本の純家計貯蓄率は世界最高だったが、その後、低下し続け、今では絶対的にも相対的にも高いとはいえない。日本人は、以前は貯蓄好きだったがもはや貯蓄好きとはいえない。
 また、日本人は以前は借金嫌いだったが、近年は借金好きになっている。むしろ、日本人はG7加盟国の中でもっとも借金好きなのである。
 あれれ、日本人って、すっかり変わってしまったんですね。
 実は、私も来年、ついに還暦を迎えることになりました。ええーっ、そんなー・・・、と叫びたい気分です。先日、鏡を見て自分の顔を眺めたとき、眉毛に白いものを見つけて驚きました。初めは、何か糸くずがついていると思ったのでしたが・・・。まだ気はしっかり20代なんですが、お腹の出っぱりを見ると、そうでもないのを実感させられます。

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