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徹底解剖100円ショップ

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著者:アジア太平洋資料センター、出版社:コモンズ
 100円ショップ主要5社の売上合計は3836億円(2002年度)。赤ちゃんから寝たきり老人まで、すべての日本人が年間1人30個を買ったことになる。97年度は660億円だったので、5年間で5.8倍になった。なかでもダイソーは68%のシェア率を誇り、一人勝ちしている。
 ダイソーの矢野博丈社長は、ダイソーを株式上場しない理由を次のように述べている。上場すると、数字をオープンにさらけ出して、丸裸になる。お客様が、ダイソーは損して売っているのかと思っていたのに、利益も出ていると思ってしまったら、買い物の楽しさが減ってしまう。気の毒に、こんなもの100円で売って、かなり損しているんだねと思われる方がいいんだ・・・。しかし、実は、100円ショップの粗利益は平均32%で、これは一般専門小売店の27%に比べて明らかに高いのです。100円ショップで売っている商品の仕入原価は1円から120円まで。それでも、衝動買いが多いから十分に成り立ちます。大量仕入れ・大量販売。たとえば賞味期限が残り1ヶ月のものを仕入れる。100円ショップ用に製造した商品を直接仕入れる。10万から100万個単位を現金仕入れするから安くなるのも当然。仕入れの基本は10万個で、これを3ヶ月で売りさばくのを原則とする。広告・宣伝費はゼロに近い。
 ダイソーの従業員は1万人いるが、正社員は、わずか400人。パートの比率は94%。店長以外はパート・アルバイト職員。
 海外に続々「100円ショップ」を展開中だが、実態は在庫処分ではないか。日本の倉庫費用はばかにならないので、家賃の安い途上国にもっていって売りさばこうというもの。常に新製品をうみ出し、お客さんあきられないようにする。原産国は中国46%、台湾10%、韓国12%そして日本は15%。東南アジアから安く仕入れているが、「搾取」という概念では割り切れない現実がある。
 「100円ショップ」が街角の目立つところにある現在、その背景についていろいろ考えさせられる本でした。

垂直の記憶

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著者:山野井泰史、出版社:山と渓谷社
 山で手と足をあわせて10本の指をなくしてしまった登山家の話。まだ40歳にもならない。
 山での死は決して美しいものではないし、ロマンという言葉の意味を抹消してしまうほど。だからといって、アルパイン・クライマーは死を完全に取り去ることはできないし、その必要もない。世の中では安全登山ばかりを叫ぶが、本当に死にたくないのなら登らない方がよい。登るという行為は、厳しい自然に立ち向かい挑戦することなのだから、常に死の香りが漂うのだ。
 かりに僕が山で、どんな悲惨な死に方をしても、決して悲しんでほしくないし、また非難してもらいたくもない。登山家は、山で死んではいけないような風潮があるが、山で死んでもよい人間もいる。そのうちの一人が、多分、僕だと思う。これは、僕に許された最高の贅沢かもしれない。
 無酸素登頂したクライマーの半数が下山中に死亡した。人間は活動しているときには酸素をたくさん取りこめるが、睡眠中は呼吸が浅くなり、酸素はあまり入らなくなる。高所での睡眠はなるべく避けた方がよい。
 著者はヒマラヤの単独登頂に成功したあと、猛烈な嵐におそわれ、危うく遭難しかかったが、奇跡的に生還した。登山家のまさに生命がけの様子が実に生々しく描かれていて、手に汗を握る。なぜ、どうして、そんなにまで危険な目にあいに山に登るのか・・・。不思議というか、私の理解をはるかに超える。それでも、なぜか心を魅きつけるものがある。男の冒険ロマン心か・・・?

シルミド

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著者:城内康伸、出版社:宝島社
 圧倒的な迫力の映画でした。絵空事(えそらごと)ではなく、史実にもとづいているというのが分かって見たせいもあるのかもしれません。ともかく、怖いくらいの画面で、2時間あまり息をひそめたままスクリーンから目が離せませんでした。
 この本を読むと、映画が史実といくらか異なることも知ることができます。刑務所の死刑囚たちを連れてきたかのように映画ではなっていますが、実際には、成功したら空軍大尉になれる、都心に家も持てるという条件で選抜された一般の人々だったのです。
 北朝鮮に潜入して金日成を暗殺するという任務を与えられていたことは事実です。それも、1968年1月の北朝鮮武装ゲリラによる青瓦台襲撃未遂事件に仕返しをするため、当時のKCIAの金炯旭部長が朴正煕大統領に進言して始まった計画だという点も史実です。朴大統領は暗殺されましたが、金炯旭KCIA部長もアメリカに亡命したあと、パリで暗殺されました(公式には行方不明)。
 世の中の風向きが変わると、金日成の暗殺部隊なんて必要ないし、そんな部隊があったこと自体まで隠されなくてはいけなくなります。それが第二の悲劇の始まりでした。
 国家意思とは何か、いかに非情なものであるかをじっくり考えさせる映画です。韓国で1200万人の人々が見たそうです。「卑怯者、去らば去れ」という歌は、私も学生時代に何度も歌ったことがあり、なつかしく思い出しました。そうなんです。実は、この事件は、私があこがれの東京にのぼって大学4年生の夏に、まさに同世代の韓国人がひき起こした事件なのです。戦後ずっとタブー視されていた事件を掘りおこし、韓国史上最大のヒット映画にしたという韓国人のたくましさにも私は圧倒されてしまいました。

ホントのSTD

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著者:澤村正之、出版社:講談社
 週刊誌によると、コンドームの売れゆきが激減しているそうです。
 STDとは性感染症のことです。これを防ぐのは簡単、セックスするときコンドームをつかえばよいのです。東南アジアの国々ではコンドーム使用を義務づけてHIVの流行が減っています。ところが、コンドームが使われていない日本では、エイズ患者が増加する一方なのです。主婦層、とくに30代の増加傾向が目立つというのですから、ことは深刻です。
 性教育に取りくんでいる東京の学校に対して石原都知事や与党側から「いきすぎだ。寝た子を起こす」という猛烈な批判(反撥?)が出ています。しかし、「寝た子」はそうでなくても起こされるものなのです。いかに正しい知識を早く伝えるかという真面目な努力に水をさしてはいけません。
 私の依頼者に、産科医院につとめる看護師さんがいますが、若い人の妊娠中絶手術が増えているそうです。医者はピルを飲むように言いますが、ピルでは性病の予防にはなりません。コンドームが売れなくなった日本って、やっぱり心配ですよね。

巨大化するアメリカの地下経済

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著者:エリック・シュローサー、出版社:草思社
 成人映画は、一般の作品よりも、利幅がはるかに大きいドル箱部門だ。以前はカウンターの下でこっそり売られていたハードコアビデオが、今や個人経営のビデオ店のみならず、大手企業によって市場に送り出されている。ペイ・パー・ビュー方式のポルノ映画が国じゅうのケーブルテレビや衛星テレビで1日24時間、週7日、ひっきりなしに放映されている。ポルノ収入は個人ビデオ店の3分の1、ケーブルテレビの事業主が売上げの70%を手にする。アメリカ国内で制作されるハードコアビデオの4分の3がロサンゼルス郡で撮影されている。
  現在アメリカで売られているハードコアビデオ、DVDの5分の1は素人作品つまりプロでない人間が出演している。見ることの好きな人と見られることの好きな人たちが数億ドル規模の市場でつながっている。南カリフォルニアには、ポルノ業界に入りたい女性があふれかえっている。おかげで報酬が下がり、1シーン150ドルで働く新人もいる。新鮮みを失うので、2年以上も仕事を続けられる女優はまれだ。エイズへの不安が性風俗業界にある。有名なポルノ・スターの多くがエイズにかかっている。
  近年、インターネットを介したポルノの流通が急増している。アメリカ人がオンラインのポルノに費やす額は、いまや年間10億ドルにのぼる。男性の32%、女性の11%がアダルトサイトにアクセスした。聖職者の27%が月2回以上、インターネットでポルノを見ていた。それで『ペイント・ハウス』や『プレイボーイ』『ハスラー』のようなヌード雑誌が衰退した。いまでは30万サイトで無料の性的な画像にアクセスできる。
  デンマークはポルノを合法化してしまった。その結果、ポルノ市場は縮小する一方だ。というのも、合法化してしまえば、大半の人間がポルノを不快で面白味がないと考えるからだ。なるほど、なるほどね・・・。感心しながら読みました。

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