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遺伝子は語る

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著者:村山美穂、出版社:河出書房新社
 小学校からずっと、かけっこで一番ビリの女の子が屋久島でサルを追いかけたという話にまず笑わされました。それでも、著者(40歳の助教授)はサル学を続けます。
 射精に至る交尾数をじっと観察して記録します。交尾は朝に多い。それを2時間交代で観察するのです。高順位ほど明らかに多いことが分かりました。ところが、子どもは、DNAを調べたら、低順位の雄も同じ程度に子どもをつくっていたのです。なんということでしょうか・・・。
 性格と行動を決定する遺伝子の研究もすすんでいます。でも、なんでも遺伝子で決まってしまうものでもないと思うのですが・・・。

日記

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著者:中井貴一、出版社:キネマ旬報社
 私は残念ながら見れませんでしたが、映画『ヘブン・アンド・アース』に日本人俳優としてただひとり出演した中井貴一が中国における3ヶ月間の撮影状況を、日記にもとづいて再現した本です。ひどく悲惨な状況に心から同情しました。
 同じように中国映画『鬼が来た』の撮影日記を書いた香川照之の本『中国魅録』(キネマ旬報社)があります。私は『鬼が来た』の方は映画も見ましたし、映画の製作過程がリアルに再現されていますので、俳優って本当に大変なんだなーと感嘆しながら読みました。この『日記』の方は、映画の製作状況が少しは分かるものの、果たしてどんな映画なのかは、見ていないこともあって分かりにくいのが残念でした。
 それにしても、中国での生活は日本人の想像を絶するところがあるようです。そこで3ヶ月間ひたすら耐えた中井貴一は本当にえらいと感服しました。食べもの、トイレそして枕の話が出てきます。マイ枕を持参して、やっと眠れたとのこと。枕って、やっぱり大切ですよね。並みの精神力では、とてももたない苛酷で酷寒の環境のなか、途中、高倉健の電話で励まされたりして、なんとかやり通した状況は読む人の心をうちます。
 この7月に中国の敦煌あたりに出かける予定ですが、映画の舞台は、さらに奥地です。まさに辺境の地のようです。そんなところで中国語のセリフをしゃべって演じてというのです。弁護士なんて、それに比べると楽なものだと、ついつい反省もさせられました。。

懐かしい日本の言葉

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著者:藤岡和賀夫、出版社:宣伝会議
 私も50代も半ばとなり、たくさん本を読んでモノ識りの1人と自負していましたが、この本を読んで、まだまだ知らないことだらけだと痛く反省させられました。
 「お膝送り」って分かりますか?私は知りませんでした。
 「空茶(からちゃ)でごめんなさい」というのも聞いたことのない言葉でした。
 「お持たせですが」というのも初めて知りました。「お草草様でした」というのは、先方が礼を言ったときの返事だそうですが、私は、使ったことも、使われたこともありません。
 「頂き立ちでございますが」というのは、食事をいただいてすぐ失礼することだそうです。京都の「ぶぶ漬けでもどうどす?」というのは、九州人が知らないのは当然だと開き直ってみましたが・・・。
 とかく噂をたてまくる人を「金棒引(かなぼうひ)き」というそうです。ちっとも知りませんでした。「目腐(くさ)れ金(がね)」というのは、つい先日知った言葉ですが、わずかばかりのお金のことをいい、ののしり言葉です。知っていましたか?
 「小股の切れあがったいい女」(すらりと脚の長い女)というのは、時代小説によく出てきますので、なんとか知っていました。でも、狭斜なんて、聞いたこともない言葉です。色街のことだそうです。逆旅という言葉が旅館のことだなんて、不思議な気がします。
 最後に。蟻が十なら芋虫や二十。ごきぶりゃ三十で後家になる。これは何と読むか分かりますか?

藩校早春賦

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著者:宮本昌孝、出版社:集英社
 少年剣士たちが活躍する時代小説です。実は、3月に高校を卒業したばかりの娘にすすめられて読みました。小さな藩内にもいろいろな確執があります。ふりかかってくる火の粉を払うことも必要です。といって、まだ成人していない少年剣士たちに果たして何が、どこまで出来るのか・・・。
 青春ものの明るい時代小説として楽しく読みました。次はどう展開していくのか、ワクワクしながらページをくっていく楽しみがあります。しばし少年のドキドキする心を取り戻してくれた新時代小説でした。

出る杭も5億稼げば打たれない

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著者:平田進也、出版社:小学館
 私は、この本を読みながら涙が出てくるほど感動しました。自分の仕事にここまで打ちこんでいる人がいるかと思うと、自然に頭が下がりました。日本旅行の添乗員をしている著者の体験にもとづくビジネス書です。こんな添乗員と一緒に楽しい旅行をしてみたいものです。
 勝負は5度目。4度目までは我慢のとき。時間をおき、お客様との距離を縮めることが大切だ。カタチを整えるよりも、まず、心を整える。相手の欲求に合わせた非日常の演出、これが何より重要だ。
 出る杭というのは、一歩リードしたときに打たれるのであって、もう一歩リードしてしまえば、打たれなくなる。いや、打てなくなる。
 平田さんて、ほんまにアホやね。これが私にとって最高の褒め言葉だ。
 年間売上げ5億円といいますから、まさにスーパー添乗員です。カリスマという形容詞に違和感はありません。しかし、仕事と家庭のとちらを選ぶかと問われると、迷わず家庭と答えるということです。奥さんや子どもさんたちに仕事の話をしっかりしているそうです。この点も大いに感服しました。
 旅行業界にめざして勉強中のわが娘にぜひ読ませたいと思いました。

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